日々ごはん(4)

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日々ごはん(4)

  • ISBN:9784877586188

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内容説明

はじめての場所、なつかしい場所。さまざまなところで、日々は続きます。『日々ごはん』(1)~(12)の続きは、『帰ってきた日々ごはん』として2015年発売。

<ある日の日記より>
夜中に小腹が減って、階段をコツコツと降り台所に行くと、お皿に鍋のフタがしてあった。フタを開けると、なんでこうなるんだろうというくらいに、麺が二センチ長にちぎれて炒められている焼きそばだ。おいしくないんだろうな、と思いながらもぼそぼそと食べる。醤油ともソースとも言えない薄味で、桜海老とおかかと紅生姜が混ざっている。そう、まさにこれが、子供のころさんざん食べ飽きた母の焼きそばの味だ。私はこの味をすっかり忘れていた。というか、どこかに押し込まれていた味覚が、食べた途端にずるっと出てきた。とてつもなく懐かしく、涙が出るほどおいしかった。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ホークス

28
新しい仕事と人間関係が広がる。日記は日常の様々が混じり読むのに時間がかかるが、不純物を含むが故に、微妙な気分の移ろいが感じられる。料理教室を通して、感じ方に自信を持つ事の重要性に思い至る。テレビを見たおばあちゃんと接して、こんな人をイメージして分かりやすくやればいいのだと気付く。畑の野菜の生命力に驚き、自分は実感の人間だと思い知る。素材をよく見て自分の感覚のみに頼るのが「適当」。娘の一人暮らしで生活が老夫婦っぽくなり、食事も優しい料理が多くなってきた。野菜料理が多彩で、献立を見るのが楽しい。2017/12/04

のぼる

9
高山さんと違って、自分は一人になったら「ごはん作りたい欲」、全くなくなるだろうなぁ。人のためじゃないと頑張れない…。「外は寒くて中暖かく」確かに、幸せの縮図。「おいしい魚屋さん」のおかげか、魚料理がいつも美味しそう。晩ごはんの支度の音を聞きながら眠ること、子どもの立場では当たり前だったけど、今では憧れ。赤ちゃんと写った高山さんの写真、嫌なわけじゃないのに笑顔が苦手みたい。正直な人なんだなと思う。「地位や名声に侵食されず、自分の感受性についていつも怠けていない人」、それが意外と難しい。2013/05/30

ケイティ

8
ずっと気になってた『日々ごはん』。図書館でたまたま在庫があったのでいきなり4巻から読んでみました。他人に見せるための身辺雑記なのに変な見栄も裏表もなく、読んでいて心地いい。高山さんのレシピも好きだし、お料理って素材選びから段取りまで、その人が出るなぁ。2010/09/08

7
ほっとひと息つきたいときにはついつい日々ごはんを読んでしまうなあ。ベッドの中でのんびり読むのが至福。2018/07/01

とまと

7
2ヶ月ほど前に大部分を読んでいて、今日残りを読みました。この頃の高山さんはジムに通っていらっしゃるのだけど、私も頭ばかり使っていないで、時には体の存在が嫌というほど分かる位にクタクタになるまで運動しないとな。それから日々ごはんはサッポロ一番がやけに美味しそうに思える本なのだけど、それは高山さんが書いているように、料理というのは生きることに積極的な要素ばかりでなくむさぼるとかくだらないとか飽きるとか、そういうのも含めて日々のごはんなのだという価値観が反映されたものなのだろうと思った。2017/04/01

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