内容説明
進んだり、戻ったりしながら、日々は続きます。『日々ごはん』(1)~(12)の続きは、『帰ってきた日々ごはん』として2015年発売。
<ある日の日記より>
りうが起きてきて、「シルバー人材センター、今日ってやってるかなあ?」と寝起きの顔で言う。「スイセイに聞いてみな」と私が答えたその時、初めての感情が湧いた。私は年増の母親で、娘盛りのりうはみずみずしい。私は髪をふり乱して窓なんか拭いているが、娘の成長を見るだけで嬉しい。家族だから、ドキドキするような告白するような気持ちではなく、ただ鈍く、そんな嬉しい気持ちが体の底にあった。私はりうと血が繋がっているわけではないし、スイセイとも繋がっているわけではないけど、家族というのは、想うだけで家族になれる。りうが小学校四年生からのつき合いだけど、私は得したなと思う。朝ごはんはお雑煮、酢ごぼう、ハム、千枚漬け、半熟煮卵、人参塩もみ、焼き玄米餅。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
33
相変わらず楽しい料理家の日記。夕食内容がその日の最後に記述され、良いリズムになっている。冒頭のナムルがやたら美味そうで、口の中がナムル味になった。外食やTV番組から即ピンときて献立にする所が面白いしワクワクする。料理上手な人って皆そういうものか。スイセイ氏(夫)の「うまいのう」(広島弁)というセリフに安らぐ。段々と彼の好みが分かってきた。それにしても料理家、作家、画家など創作に関わる人達は、一見気楽そうでも緊張感が半端ではない様だ。人を楽しませる事はそれだけ難しいのだろう。ちょっと深酒し過ぎだけど元気そう2018/09/16
のぼる
8
二冊めの日々ごはん。なんだか高山さんの世界がすっと入ってくるのが心地よくて、全巻読破してやろうという気になっています。休日のお昼や雨の日に寝転がって読むのにぴったり。アムプリン食べてみたいなー。なんとなく味が浮かんでくる。肉団子と白菜の煮込みもすごく美味しそうだけど、揚げてから煮込むのが面倒そうだな…。仕事仲間、友達、ここには書けない嫌いな人もいるのかもしれないけど、好きな人たちに囲まれて幸せそうだな、高山さん。次は一巻を借りよう。2013/03/18
まみ
7
クリスマス&誕生日のダブル記念日でも、高山家は肉じゃがとか人参の塩もみとか普通の献立なんだなあ。アムプリンを繰り返し食べておられて、食べてみたくなりました。写真が載っていたデコレーションバージョンも懐かしい感じでとてもかわいかった。2009/12/19
yomite
5
今回のは、仕事も遊びもとっても忙しくて充実した感じ。いつも自分の心と対話しながら、嘘の自分を出さないように気をつけていらっしゃるんだな。時々、わたしがいつも感じていて、ちゃんと言葉で表現できないでいるようなことを、『うんうん、そうそう』と大きく頷ける位キチンと言葉にされていて、すっとしたりした。そして、ちゃんと表現できないときは、無理して表現しないところもいい。2010/06/28
マルグリット
4
今回も高山ワールドに癒されました。良い人の周りには良い人が集まってくるんだな・・・というか、人の良い所を見つけ出すのが上手なのだろうな。すごくいいタクシーの運転手さんの話、普通のバスの運転手さんの話が良かった。 柚子風呂に入ると肌がチクチクすると言っていたが私も肌が赤くなり痛くなり大変な事になります。アゴ出汁の取り方が参考になりました。 りうちゃんと高山さんは血の繋がりないのは薄々分かってましたが、スイセイさんとも繋がってなかったの?!2014/05/13
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