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内容説明
『藁しび長者』『狐の恩返し』など日本各地に伝わる昔話106篇をやさしく美しい日本語で綴った名著。「むかしむかしあるところに――」からはじまる誰もが聞きなれた昔話の世界に日本人の心の原風景が見えてくる。
目次
猿の尾はなぜ短い
海月骨なし
雀と啄木鳥
鳩の孝行
時鳥の兄弟
時鳥と百舌
片足脚絆
雲雀の金貸し
かせかけみみず
梟染め屋〔ほか〕
1 ~ 1件/全1件
- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
59
日本の昔話を集めた一冊。笑い話、怖い話、不条理な話と内容は多岐に渡り豊穣。子供向けで平易な言葉で語られているが、昔話を語るのにこれ以上の言葉はないだろう。大人が読んでも十分に楽しめる、というかそんじょそこらの小説よりも夢中になってしまう。「古屋の漏り」「鼠の浄土」「三年寝太郎」「聞耳頭巾」「かくれ里」と題名を読むだけでも、物語に夢中になった子供の頃が思い出すよう。鳥や獣が話し、神仏はすぐ隣にいる。こういう世界観を受け入れる事が出来るということは日本人の根っこは今も昔も変わってないのかな。2014/06/08
翔亀
44
「アイヌの昔話」と比較して日本のは「理に落ちてる」と感想を記したが、誤解を与える言い方だったかもしれない。決して理性的とか論理的だと言いたかった訳ではなく、アイヌの昔話が豊かな物語性で教訓を伝えるのに比して、日本のは海月はなぜ骨がないか等の動物起源譚や恩返し、山姥などの化物譚がその含意を示されずに提示されるので理屈っぽく聞こえたのだ。しかし教訓的ではないところはいい。遠野物語にも通じる自然への驚異に直面しながら、それを面白がる好奇心が感じられるのだ。アイヌに比べて余裕がある、つまり発展可能な可塑性がある。2015/05/25
usarlock
27
日本各地の昔話を集めた一冊。本棚の奥から引っ張りだしてきた。どこかで聞いたことがあるような有名なものや、初めて聞く話などが106話収録されています。昔話らしいちょっと笑える話もあって、楽しく読めました。最初に柳田國男も触れているが、かなり以前からシンデレラのような話が日本でも話されていたことに驚きです。でもシンデレラさんが日本版では米袋さんになるんだ…変な名前。ひとつひとつは短いが数が多いので,これはちょっとずつ読むものだったなと思う。2014/10/05
こも 旧柏バカ一代
19
知ってる昔話と初めての昔話が多数収集されていた。何気に人間以外の嫁さんを貰う話が多い事に驚いた。2020/03/19
莉庭Reethi
18
★★★国民的アニメ『まんが日本昔ばなし』を毎週見ていた私のような世代には、どれも聞いたことのあるようなお話で楽しめました。2015/05/11