内容説明
壊滅した街の瓦礫の中で、人びとは前日までと同じように分けあい助けあった。非常時にも日常の倫理を喪わない日本人の心性の源泉を、近世の儒学思想に求め、明日への生き方を確かめる。全国学校図書館協議会選定図書
はじめに なぜ「日常」が問題なのか
1 大震災がつきけた問題
2 「日常」を問題にするということ
第1章 日本集団主義論――「世間」「空気」「間人」「甘え」「恥の文化」
1 集団主義の主張
2 日本集団主義論の虚実
第2章 江戸時代の歴史意識――連続する現状と個人の生
1 現代の歴史意識と江戸時代
2 『資治通鑑綱目』の影響
3 王朝交替の問題
4 皇 統 論
5 「勢」
6 現実の連続
第3章 江戸時代の社会意識――家職の世界と全体への献身
1 日本の家
2 全体への志向
3 分業主義
4 日本の公と私
5 忠孝一致論
第4章 伊藤仁斎の達成――日本的日常の思想としての「仁」
1 他者の視線
2 同 志 会
3 「仁」という軸
4 徳の涵養
第5章 仁斎思想の性格――戴震、荻生徂徠との比較から
1 仁斎と戴震の類似点
2 戴震と仁斎の差異
3 戴震における想像力
4 自己完成の問題
5 関係性の思想
6 仁斎と徂徠
おわりに 「ならぬもの」のありか――日常の中の不変なるもの
あとがき
注
目次
はじめに なぜ「日常」が問題なのか
第1章 日本集団主義論―「世間」「空気」「間人」「甘え」「恥の文化」
第2章 江戸時代の歴史意識―連続する現状と個人の生
第3章 江戸時代の社会意識―家職の世界と全体への献身
第4章 伊藤仁斎の達成―日本的日常の思想としての「仁」
第5章 仁斎思想の性格―戴震、荻生徂徠との比較から
おわりに 「ならぬもの」のありか―日常の中の不変なるもの