集英社文庫<br> フイヤン派の野望 小説フランス革命8

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集英社文庫
フイヤン派の野望 小説フランス革命8

  • 著者名:佐藤賢一【著】
  • 価格 ¥440(本体¥400)
  • 集英社(2016/02発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087468168

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内容説明

変装してパリから脱出した国王一家だが、目的地まであと一歩のところで追手に捕らえられる。民衆の失望と反感はすさまじく、王家の威信は地に墜ちた。しかし議会は王の「逃亡」を「誘拐」とすり替えて発表。ロベスピエールら左派が反発する中、ブルジョワ中心の世の中を目指す有力議員たちが、フイヤン・クラブを設立し、政局は一気に緊張する。そしてついに、流血の惨事が――。激震の第8巻。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

48
逃亡は失敗に終わり、国王一家はとらえられてしまいます。パリの議会は紛糾し、ジャコバン派もめまぐるしく分断していくのが激動を物語っていると感じました。フイヤン派が台頭、ブルジョワ階級に活気が出て来たといったところでしょうか。異を唱える者たちを弾圧し、ジャンドゥマルスの虐殺の勃発が機となり物語は興奮の渦へと巻き込んでいきました。ここから血で血を洗うような血みどろの革命がより強まっていくんですね。2014/11/01

KAZOO

36
王が逃亡しようとして結局捕まえられることになってしまいます。その結果を議会などが取り繕っていく様子が描かれています。やはり、ジャコバン派も一本ではなく結構分裂していきます。フイヤン・クラブとの対決など波乱含みの展開です。結構長く続きますね。2014/10/17

Book & Travel

32
逃亡に失敗した国王ルイ16世は一気に国民の人気を失い、逃亡を許容することでブルジョワ政権を目論むバルナーブら三頭派と、ロベスピエールら左派との対立が決定的なものに。弾圧が始まりロベスピエールは窮地に立たされる。ミラボー死去とヴァレンヌ事件で世の中の様相が変わった印象。この巻では王からデムーラン、ロベスピエールへと視点が移っていくが、こんな風に様々な人物が各々の立場で必死に生きたベクトルが絡み合い、歴史が動いていくのだなと実感できるのが面白い。流血の惨事が起き、革命は血生臭い次のステージへ進んでしまうのか。2024/09/20

特盛

29
フランス革命の第二幕開始って感じだな!まずは王の逃亡事件の失敗。王の人権を考えさせられる一幕だった。これがきっかけで民衆から王への親しみは侮蔑へ変わる。革命を穏便にここで止め、立憲君主制に導きたいブルジョワ派は王の罪を不問と誘導する。ここで民衆と議会の対立が燃え上がる。ジャコバン派は分裂し、物語はルソーが特殊意志と戒めた党派同士の戦いへ。本作後半はロベスピエールに積み重なっていく怒りの心情描写が印象的だ。署名運動を行った民衆を国民衛兵が一方的に虐殺する事件は、彼のその後の人生観に大きく影響を与えそうだ。2024/10/20

眠る山猫屋

21
ロベスピエールにも紆余曲折があったのだなぁ。少なくとも、この頃のマクシムには独裁者の影は薄い。頑なさは相変わらずだが、誠実さの表れ。けれどこの一本気が、後々ギロチンへの道を開いてしまうのか・・・。それにしても付和雷同、事無かれ主義の穏健派が革命を蝕んでゆく様は、今も昔も同じかな。2014/07/30

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