内容説明
フランス全土が飢饉にあえぐ中、政治改革の意欲に燃えて全国三部会に乗り込んだミラボーとロベスピエール。しかし、僧侶と貴族の特権意識のせいで、議会は全く進まない。反発して国民会議を立ち上げた平民代表部会は、王の軍隊に威圧され、大衆に人気の平民大臣ネッケルも罷免された。たび重なる理不尽にパリの民衆が激怒、弁護士デムーランの演説に立ち上がる! 歴史巨編、動乱の第二巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
54
いよいよ革命の幕が上がります。全国三部会では議論が平行線のまま議会閉鎖という屈辱を味わったことが国民議会の発足に繋がったのでしょう。ネッケルは財政再建しか念頭になく、民衆の怒りを買うのは当然ですね。デムーランの演説に応じるように遂に暴動が勃発します。いよいよ革命へと動き、銃の火と血の匂いにまみれる戦いの直前まで来ています。息もできない緊迫感が物語に張り巡らされ始めました。2014/10/29
KAZOO
48
フランス革命もこのように物語的に読ませてくれると人物像が生き生きとしてきます。ミラボー、ロベスピエール、デムーランという人物が結構魅力的に見えてきますね。2014/08/17
Book & Travel
35
ミラボー、ロベスピエールを中心に進む2巻。球戯場の誓いを経て国民議会は立ち上がったものの、貴族らの圧力でなかなか進まない中、様々な手段を巡らせる海千山千のミラボーと、彼に心酔し付き従うロベスピエールの組み合わせが面白い。後半はデムーランが覚醒し(させられ)、いよいよ民衆が立ち上がる。この歴史的事件を、俯瞰ではなく一人一人の目線で描いているので、時代の息づかいまで感じられるようで物語に引き込まれる。本巻あと書きでのフランス文学者・鹿島茂氏による解説も興味深かった。2024/08/12
金吾
34
歴史の教科書で見た話も出てきており興味がましてきました。結果を知っているものから見るとわずかな妥協を惜しんでより多くのものを失った特権階級に哀れを感じました。あとネッケルが予想外に小物感がありました。2021/08/11
特盛
26
評価3.9/5。この小説は教科書の1行に100ページを費す。人と時代の空気がいい。2巻序盤では全国三部会招集から球戯場の誓い、国民議会への第1・2身分の合流へ。平民には小さな勝利だ!が、憲法制定を謳う議会に対し、王は突然軍隊を派遣し圧力を。平民大臣ネッケルも罷免される。ヴェルサイユから離れたパリも軍隊が取り巻く。飢えで苦しむパリはまさに「ガソリンの充満した密室」の様。何かが起きる前の不吉さがカフェにも、街頭にも伝わってくるようだった。終盤、負け犬だったデムーランの演説で市民が蜂起する。いよいよ始まった!2024/04/29
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