中公文庫<br> 双調平家物語16 落日の巻(承前) 灌頂の巻

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中公文庫
双調平家物語16 落日の巻(承前) 灌頂の巻

  • 著者名:橋本治【著】
  • 価格 ¥1,152(本体¥1,048)
  • 中央公論新社(2012/11発売)
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  • ISBN:9784122053489

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内容説明

信濃から北陸にまでその勢力を広げ、進攻する平氏軍を打ち破った源義仲は、敗軍を追って都へ攻め上る。義仲軍に都を包囲され、これを恐れた平氏一門は都を捨て西国へと落ちて行くが、義仲もまた都に受け入れられず無残な死を遂げる。後白河法皇は再び御世最大の権力者となり、源頼朝は鎌倉に覇権を確立し、動かなかった。そして、屋島にあった平氏一門は、源義経率いる源氏軍によって、ついに長門の国壇ノ浦で海に沈む。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

69
遂に最終巻になりました。都を制した義仲は都に押しつぶされるように自滅していくのですね。最後に武士としての立ち位置が戻り、滅びていく様子には美を感じます。後白河法皇は再び権力者となり、頼朝は鎌倉に覇者を確立し、動かなかったようです。平家一門は源氏軍により、壇ノ浦で滅ぶ結果でした。大化の改新から始まった物語、長かったです。2019/05/31

かふ

19
あとがきで『源氏物語』より『平家物語』を書きたかったという。ただ平清盛を畫くにしても、突然、異形の男として出たのではなく、その前に藤原摂関政治かあり、それは壬申の乱の中央集権化であり、その元は中国の歴史にあったとする。双調は春の曲で雅楽よりもバロック的なビバルディの「春」を連想した。様々な弦が共振していく。それは『源氏物語』でも描かれた雅楽のシーンだった。清盛に太宗皇帝が共振し、それは頼朝につながる。そして、義仲、義経の物語は対になって、中央に対する地方の抒情として親しまれてきたのだろうか。2025/09/13

Koike Katsuya

7
しをんさんの書評をみて読み始めたが、正直苦戦した。名前が覚えられん。蘇我蝦夷が興味深かった。蝦夷と平重盛が似ていて、蘇我入鹿と清盛が少し似ていると思った。均衡を保とうとする人と、均衡を壊してしまう人として。均衡を保とうが、壊そうが、最終的には変化は避けられないのであるが、均衡を保つということが、知恵があるという事なのだと感じました。2016/11/29

まっちゃん2

6
16巻全巻読破!すべて図書館で借りました。橋本さんすいません。義仲はわりと詳しく描いているけど、それでも本家平家物語よりははしょってる。義経登場以降はもっとはしょってる、もうちょっとたっぷり書いて欲しかった気もするけど、この「平家物語」は平家政権登場の経緯を深い根っこからときあかすことにある。源平合戦以降は他の書物でも読めるからまあいいか。2018/07/06

えぐざいる

6
なんというか、あまりにもあっさりと終わってしまった。伸びに伸びて絡まった蔓草がばっさりもぎ取られた感じ、人の命もある日突然、こんな風にばっさり終わってしまうのかしら。数百年の時間をかけて繋いで来た栄華のバトンはこの物語が終わっても誰かが継いでいくけど結局何一つ変わらない、そんな無常観が読了の余韻で残りました2010/07/25

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