内容説明
白河院崩御の後、御世を掌握した鳥羽院。崇徳帝は御位を逐われ、近衛帝の即位によって「国母」となった鳥羽院の寵姫藤原得子は、皇后の位を贈られる。得子の勢威がさらに強まると確信した摂政忠通は、崇徳院との通いを絶ち、得子に仕えることを選ぶ。一方、鳥羽院のご威光は崇徳院に伝えられると思う内大臣頼長は、崇徳院との好誼を深める。「朕が亡き後は、さぞかし世は乱れるであろう」──そして世は保元の乱へと進む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
66
保元の乱の軸が見えてきたようです。鳥羽上皇が御世を掌握したのが起源と言えるでしょう。鳥羽院の寵姫・藤原得子の権威が強まると確信し、得子に仕えることを選ぶのは曲者だなと思わずにいられません。内大臣頼長はかつて鳥羽上皇と関係のあった崇徳院との関係を深めるのもわかります。いよいよ保元の乱が起こるのでしょうか。2019/05/23
かふ
16
藤原家の摂関政治の終焉で武士の時代へ。頼長は勉学で上がってきたが恋の作法に慣れていなかったので、タガが外れるとどんどんのめり込んでいくタイプのようで、愛が力(権力)であることを知らなすぎたのか、田舎侍(義仲の父)から拒絶されるとか男色にのめり込んでいく。娘を天皇の嫁にしようとするが、美福門院に敗れていくのは母なる力の方が強かったのか。『西行花伝』で西行が出家することになったのもいろいろありそうな話だった。天皇が摂関家よりも身近な武士を好んだというのは武力もあったが性欲もあったのだろうか?白河院が乱れすぎ。2025/01/10
小葉
6
白河帝亡き後の鳥羽、崇徳、近衛・・存在感今ひとつ。摂関家をはじめとする藤原の一族の思惑。娘を捧げたり婿を取るだけでなく、養女に猶子と複雑な系図が描き出される。低い身分の生まれの者も「寵」を受けることにより成り上がる。男寵の巻とも言えそうな巻。「保元の巻」ね・・・ホ・ゲ・・。2010/09/14
筋書屋虫六
5
これまでの巻でじわじわ感じるものはありましたが…、平家物語の低調に流れているのは男色だったのですね。しかし、ぬるっとした白い肌で下ぶくれ丸顔にちっちゃい鼻の公達がまぐわう描写は、ちと〜(汗)。平安の美意識がうらめしい。放埒なる絶対者・白河院の乱しに乱した御代で、朝の歪みは修正つきがたく、貴族たちが男寵の手管を競いながら出世ゲームにうつつ抜かしている間に、都の周辺では武士がじっくり力を貯めているようです。いよいよでしょうか?2010/06/06
まりこ
3
帝より摂関家を描く。男寵で家成のくだりよりもう少し色んな人を登場させて欲しがった。白河院の弊が残っているのか、寵により色んな乱れ。待賢門院の凋落はかわいそうだがしょうがない。美福門院の栄華は、人が変わったよう。2018/08/04
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