内容説明
己の内に「幻獣・キマイラ」を秘めた2人の青年を描く著者渾身の大河伝奇小説。2人を救うためには、まず、キマイラ化とは何かを知らねばならない。なんと明治時代、中国は西域でそのキマイラと対峙し、腕を切り落とした青年がいた。その腕と、その秘密を明かす曼陀羅絵を巡る熾烈な争奪戦の末に、それらは、ようやく日本に持ち込まれることになる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
17
『群狼変』と『昇月変』を収録したソノラマノベルズ版『キマイラ』8巻。前巻から引き続き、過去の物語が続く。橘瑞超の『辺境覚書』が終わったと思いきや、息を吐く間もなく、能海寛の『西域日記』が始まる。長い長い過去の物語は、未だ大陸に留まったままだ。しかも、まだ終わりが見えない。枚数と時間をたっぷりと掛け、主人公達を放置しても夢枕獏が描こうとしているのは、キマイラの謎である。キマイラとはなんなのかをきちんと描かなければ、先に進めないとする、夢枕獏の小説家としての覚悟がここからは伝わってくる。2018/04/23
hana
2
話があちらこちらに飛んでて、一気に読まないと一切を忘れてしまいそう。でも続けて読むのには、ちょっと体力のいる物語なのよね。2017/10/16
pochi_kuma
1
朝日ソノラマ文庫でどこまで読んでいたのか、時間が経ちすぎてよくわからなくなっていた。おそらくこの辺だろうとあたりをつけて読み始めました。かつて読んでいたようですが細部を忘れているので問題無し。このままラストまでお願いします。2015-60.2015/12/22
S.F.River
0
高校のころ夢中で読んだ。5.0
Ranko Taguchi
0
982008/10/16