内容説明
己の内に「獣」を秘めた青年を描く、著者渾身の大河伝奇小説。舞台は、小田原から中国・西域まで広がり、詩人から格闘技家まで、さまざまな人物が物語を織り成す。第2巻は、宿命を負った少年を救わんとする幻道師・真壁雲斎の旅と、大鳳を思いやる好漢・九十九三蔵の苦悩、その前に立ちはだかる異能の格闘家・龍王院弘、そして「気」を操るフリードリッヒ・ボックとの死闘を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kira
16
図書館本。「餓狼変」で恋と肉欲に苦しむ九十九三蔵が、ちょっと痛々しい。兄の乱蔵に似ていても、三蔵はまだ十八歳。恋に不器用で当たり前。純粋な三蔵は好い漢だ。乱蔵に似ている誰もが、体内に気をためて、それを放つときにすごい技を使う。『混沌の城』の武蔵、『大帝の剣』の万源九郎しかり。そして三蔵も兄と同じ師について修行している。お兄ちゃん、『キマイラ』に出てきてくれないかしら。2023/02/25
もぐ
11
図書館本。面白い。仄暗く、青く、ギラギラした闇の中の群像劇。話のテンポ、魅力的な登場人物、夢枕獏氏の面白さが凝縮している。大鳳が堕ちた闇を探すうちに、九十九、深雪も否応なく呑み込まれていく。夢枕獏氏の体調が気がかり。快癒を心より願っています。2022/12/20
ぐうぐう
10
再読。己の内なる幻獣キマイラにより苦しめられ、だが強くなる二人の美少年・大鳳吼と久鬼麗一。その設定だけでどんどん物語を進めることもできるのに夢枕獏は、サブキャラクターを丁寧に描くことを選択する。「餓狼変」は丸々、九十九三蔵の巻と言ってもいい。強さでも恋愛でも、大鳳に勝てない九十九のコンプレックスが延々と描かれる。その青さ、純真さが、なんとも痛い。『キマイラ』シリーズが、青春小説である証しが、ここにも見てとれる。2014/10/06
シナモン
5
どの登場人物も個性的で魅力的だから読んでいておもしろかった。物語は始まったばかりで、これからどうなっていくのか非常に気になるところ。次の巻もぜひ読みたい。2012/04/08
ほしけも
4
早くも大鳳と久鬼が人間を超えてしまい、ひろしが敗北を知る。意外と前半だったんだなあ。登場人物にどんどん深みが増していく。まさか坂口がピッコロさんポジションに収まるとは。怪人、宇奈月典善現る。怖い爺だ。2014/10/14
-
- 電子書籍
- アウトリーチ 第十一話 幕間・展示前夜…