内容説明
「かわせみ」に奉公に来たばかりの頃は、山出しの猿公(えてこう)といわれたお石だが、女中頭のお吉の丹精の甲斐あって、気のつく働き者の娘に成長した。ある日、大店の嫁にという縁談が舞い込むが、本人も「かわせみ」の人々もいまいち乗り気になれない。折角の良縁と、前向きに考えようとするのだが……。「お石の縁談」「代々木野の金魚まつり」「十三歳の仲人」の3篇で、お石が無事に「かわせみ」を巣立つまでが描かれます! ファン必読の第32弾は、全8篇収録です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
rokoroko
21
平岩氏が一番輝いていた頃の話・・読んでて情景が浮かぶし登場人物への愛情も感じられる。夢中で再読。平岩氏は成田山に行くにも船橋あたりの街道もいい加減に書いてない。木下街道の記述があって「そうよ中山のお寺の実母のお墓にいくにはきおろし街道とおるのよ」と思った・・2023/01/10
はるる
12
小源…!なんて素敵な男なんだ…!「お石の縁談」が予想外すぎる展開で動揺したんだけど、その後二話かけて無事に結ばれ、ほっこり。もどかしいながらも丁寧に二人の距離が近づいていく過程は、このシリーズではあまりない感じで新鮮だった。そして源さんが「ほだされた」小源の言動を詳しく知りたい…。ほんとバレバレだったんだなあ…。「芋嵐の吹く頃」もなんとも言えず目頭が熱くなるお話だった。2018/04/24
がるっち
12
表題作、微笑ましい話だった。ただちょっと現代的にアレンジされてるなぁとも。両家が決めたことに反対できたろうか。何分、関係者に関しては上手いこと話が進む。天邪鬼な人は読んでられないかも。図書館で借りられたらあと二冊も、新シリーズも読んでみたい。2014/11/23
gosuken
11
お石と小源はどうなるのかとドキドキした~最後は私も幸せな気持ちになれました。2015/07/21
rokoroko
8
かわせみの中でも良いお話が多い。なんか成田山に行きたくなった。船橋で宿をとり宿坊に泊まるのね2016/11/26