内容説明
少年は真実を知り、大人になる。「死の神屋敷」に隠された、悲しき少女の過去と謎とは。
イギリス・ウェールズで少年ジョージが暮らす「タラニス屋敷」。
「タラニス」とは「死の神」を意味するケルトの神だ。
夜遅く目覚めたジョージは家政婦のミツコに物語をねだる。
彼女が、秘密の話ですよと「ゲッシュ」(ケルトの魔法の取り決め)を交わしながら語ったのは、屋敷に伝わる、メリッサという少女の物語だった。
メリッサは、子どもを食べる死の神に生きたままかまどで燃やされたという。
そのかまどが今も屋敷の廃墟部分『死者の間』にある、近づいてはいけない――。
けれども、一緒に話を聞いた兄のアルフレッドは、
今度マムと戻ってくる赤ちゃんへの贈り物を探しに『死者の間』に行こうと言い出し……。
廃墟の秘密の扉を開けてしまったことで、夜な夜な現れるようになったメリッサの亡霊。
そこに隠された真実と、ツェルニーン家の秘密とは。
やがて法医昆虫学者として日本を訪れることになる、ジョージ・クリストファー・ツェルニーン。
彼の少年時代に秘められた悲しく凄絶な物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
H!deking
49
比奈子シリーズのサージョージのスピンオフですね。内藤さんはこういう湿った感じの描写が秀逸で読ませます。オチは好みでした。2026/04/27
ぽろん
34
まるで、海外の翻訳本を読んでるみたいだった。この話何だか初めてとは思えないなあと思っていたら、やっぱり、前に読んでいました!法医昆虫学者、ジョージの幼少期のあまりにも理不尽な哀し過ぎる物語でした。2026/02/17
Kazuko Ohta
27
先月発売された内藤了の文庫新刊2冊のうち、“鳴瀬清花”シリーズを先に読んだのは、「登場人物が日本人のほうが読みやすそうだから」でした。後回しにした本作は、“藤堂比奈子”シリーズに登場する、母親殺しの狂気の法医昆虫学者ジョージの幼少期を描いた物語。先月の推測どおり、片仮名の人名に地名は確かに最初は読みにくい。しかし少し先に進めば幼いジョージの哀しき過去に飲み込まれます。愛らしくて賢くてこんなにもいい子を取り巻く忌まわしい環境。比奈子シリーズを読んだ人にお薦めなのは勿論のこと、こっちからそっちに行くのもあり。2026/01/04
やま
14
藤堂比奈子シリーズのスピンオフ。イギリスのウェールズを舞台にしたゴシックホラー。主人公が家政婦のミツコから聞いたゲッシュ、死の神、兄との関係など複数の謎、盛りだくさんな展開。田舎の描写が美しく良かったです。2026/02/20
おくしょー
13
大好きな藤堂比奈子シリーズの法医昆虫学者、サー·ジョージのスピンオフ。シデムシに魅せられたジョージの過去と呪縛の物語。 イギリス·ウェールズのタラニス屋敷に住む少年·ジョージは、家政婦のミツコから“死の神”に生きたまま燃やされた少女·メリッサの話を聞かされる。彼女が殺されたかまどが今も屋敷の廃墟部分にあると知り、兄のアルと忍び込むがその後周囲で不気味な現象が起き始め… ジョージにこんな過去があったとは…😢アルの件など展開は読めていたけど、文から滲む湿気と不穏さ、悲しい真相に胸が痛くなった😢2026/01/12
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