小学館文庫<br> 新・口中医桂助事件帖 シーボルト花

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小学館文庫
新・口中医桂助事件帖 シーボルト花

  • 著者名:和田はつ子【著】
  • 価格 ¥847(本体¥770)
  • 小学館(2025/02発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094074321

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内容説明

歯科医療を考える桂助に事件解明の依頼!?

 漢方から西洋医学への転換を行おうとする政府は、医師試験の実施を決定した。桂助は長与専斎の説得により、口中科部門の試験官を引き受ける。長与から虫歯削り機を進呈された桂助は、〈いしゃ・は・くち〉で働く求人をした。そこへ、桂助の下へ小幡英之助という若者が訪ねてきた。
 英之助とは一緒に働くことになったが、悩みを抱えていることがわかった。患者の香里という娘のせいらしい。(第一話 シーボルト花)
 一時、うさぎの飼育・販売が大ブームとなっていた。外来のうさぎが輸入され、人気のうさぎは高額な値段で取引されるようになった。大阪や東京でうさぎに税金が課せられ、うさぎの価格は暴落しつつあった。
 大警視の川路利良から骸検視顧問に任命されてもいる桂助は、呼び出しを受ける。発端は、身分の高い人の飼っていたうさぎが盗まれたという。(第二話 うさぎ草)
 人気の蘭方医である松永幸太郎が殺害された。桂助は、金五とともに事件の究明にあたる。(第三話 曼殊沙華)
 警視庁本庁に届けられた投げ文には、亡くなった三人の富裕層の名前と「スノードロップ」の文字があった。桂助が、その真相に迫っていくと…。(第四話 待雪草)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひさか

21
2025年2月小学館時代小説文庫刊。シーボルト花、うさぎ草、曼珠沙華、待雪草、の4つの連作短編。うさぎ税というのがあったという史実に驚きです。今回も含めて最近の事件帖はあまり興味が持てなくて、楽しめません。残念。2025/03/03

びぃごろ

14
【口中医シリーズ⑲】長与専斎から二台目の虫歯削り器が届く。これを使いこなせる人材募集をかけるが、鋼次の試験に合格するものはいなかった。そこへ医術開業試験を受験したいという小幡英之助がやってくる。エリオット先生について上海で治療体験をしてきたという。房楊枝作り、文箱の漆塗り直し、金五の虫歯を削り機で治療する実技検査にも見事合格。ラストには口中科ではなく、日本初の歯科医師第一号となる。ウサギを繁殖し珍しい色柄で金儲けをする話。許嫁の復讐に医師を殺す話。ヒ素で殺人請負をする話。などなど。2025/06/02

ふわりん

11
どの章にも花の名前がついている、しかもそのどの花も人を狂わせる毒性を持つと言われている。その花を匂わせる事件が次々起こり、口中科から歯科へと時代と共に変わりつつある世の中の諸々を背景に桂助と金五、たまに鋼次と一緒に事件を追っていく。内容はなかなかややこしくて読みにくかった。今回弟子ではなく働き手として預かった英之助の成長も絡めつつ周りの人間関係もまたややこしくて、ぎっしり詰め込まれた内容を追いながら気をつけて読んだ。ところで明治の頃ウサギを飼うのに莫大な税金がかけられてたそうでビックリ、知らんかったなぁ。2025/04/08

好奇心

1
江戸期までは虫歯への対応は抜歯しかなったのが、文明開化の明治になると、虫歯削り器の出現で、様変わりした、藤屋桂助の登場で無痛抜歯が実現、大警視川路利良の命により警視庁の骸検視顧問を引き受け、警官の金五と共にヒ素混入殺人事件解明に当たる、実在した川路利良・長与専斎・我が国歯科試験合格の最初の人、小幡英之助も登場した、現在でも嫌な虫歯を削る状況、江戸期・明治初期の虫歯治療を想像するだけでも、歯が痛くなる?2025/05/22

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