小学館文庫<br> 新・口中医桂助事件帖 ほうれん草異聞

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小学館文庫
新・口中医桂助事件帖 ほうれん草異聞

  • 著者名:和田はつ子【著】
  • 価格 ¥869(本体¥790)
  • 小学館(2024/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094073935

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内容説明

桂助は医師国家試験開設に協力を求められ…。

 藤屋桂助は、妻の志保、房楊枝職人で桂助の助手である鋼次夫妻と幕末にアメリカに渡り、最新の歯科医療を学んで帰国した。近代化を進める明治政府は、医学でも漢方から西洋医学への転換を早急に行おうとしていた。そのための医師開業試験が開設されることになり、桂助にも協力要請が長与専斎から届く。
 巡査の金五が怪我をした少女を背負って駆け込んできた。少女は療養した翌朝、突然に姿を消し、金木犀の一枝が残されていた。最近市中では、評判の美人が暴行される事件が相次いで起こっていた。(第一話 金木犀禍)
 腹部に傷を負った老人の治療を行なっていた桂助。そこに、孤児の正太を昼間面倒見てくれないか、と金五がやってくる。老人と正太が話を交わしたところ、正太はいなくなってしまう。(第二話 バニラの花)
 速水公子より、速水家への招待があった。大旦那の速水万之助の意向という。桂助夫妻と鋼次が出かけて行ったが、そこで事件が。(第三話 ほうれん草異聞)
 名前を明かさない患者が来ていたが、後に長与専斎と名乗った。あるべき口中医療の理想を伝える桂助。ある日、金五が女性の骸を運び込んでくる。(第四話 どんぐり巡査)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

びぃごろ

15
【口中医シリーズ⑱】福沢諭吉、長与専斎から医業開業試験を実施するにあたり、歯科部門の試験官を務めて欲しいとの依頼が届くがこれは断る佳助。しかし警視庁大警視の川路利良からの骸検め、裁判医学官の任は「医者巡査」として勤めたいと受ける佳助であった。4話掲載「金木犀禍」嫁入り前の美しい女が狙われる「バニラの花」アイスクリンを製造しようとした武士の自害に息子の復讐「ほうれんそう異聞」雌雄異株のほうれん草、西洋種と東洋種を植える志保「どんぐり巡査」足を洗った女盗賊が、恩人である元同心の家に入り栗の木から落ちて死ぬ⁉2025/03/31

ひさか

15
2024年10月小学館時代小説文庫刊。書き下ろし。明治編シリーズ2作目。通算18作目。金木犀禍、バニラの花、ほうれん草異聞、どんぐり巡査、の4つの連作短編。和田さん流のトンデモ展開の割には、桂助にしても金吾にしても時代のせいなのか、かつての覇気、生気がない感じられない。がんばれ桂助!。2024/12/31

ふわりん

9
明治編から読み始めたので、その前のエピソードはアンソロジーでしか読んでない。なので江戸時代に奥医師や藩医とどんな確執があったのかとかアメリカに渡った経緯も知らない。藤屋桂助一人だけが虫歯削り機などを使い現代の方法に近いアメリカ流で治療をしている姿を見てると、当時は欧米との力の差はとてつもなく大きかったと感じる。今回はどの章にも医業開業試験の開始に関わるエピソードがあったけど、それまでは人の身体を診る医師に誰でもなれたというのが恐ろしい。和田さんの文章、もうちょっと柔らかめだともっと読みやすいんだけどなぁ。2025/03/02

好奇心

1
いしゃ・は・くち 明治期の口中医 文明開化の幕開け期に 虫歯削り機と麻酔を駆使した歯科は画期的だった、実際そのな道具が実在したのかな?あったら歯痛に苦しむ人がどんなに助けられたか、考えただけでも歯がムズムズする、元岡っ引きと共に、事件解決の推理し現代の、探偵業を兼務、実在した人物 渋沢栄一・川路利良・福沢諭吉・松本良順等が登場 警視庁骸検視顧問 今で言う警察医である 歯科医の変遷・歴史にも興味が湧いてきた 2025/01/06

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