岩波講座 世界歴史 第10巻 モンゴル帝国と海域世界 12~14世紀

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岩波講座 世界歴史 第10巻 モンゴル帝国と海域世界 12~14世紀

  • ISBN:9784000114202

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内容説明

「初期グローバル化」としてのモンゴル帝国の成立・展開と海域世界を扱う.帝国の拡大に伴い,陸上と海上の複数のルートを通じて西アジアと東アジアの人的・物的・文化的交流が急速に進んだ.多民族・多言語・多宗教が共存する大帝国の構造と周辺地域へのインパクトを探る.ジェンダー史,環境史の可能性にも言及.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

目次

地図
展 望―Perspective
初期グローバル化としてのモンゴル帝国の成立・展開………宇野伸浩
はじめに
一,モンゴル帝国の成立
二,モンゴル帝国の拡大と分裂
三,モンゴル帝国とジェンダー史
四,モンゴル帝国と気候変動
まとめ
ユーラシア・海域世界の東西交流におけるモンゴル・インパクト………四日市康博
はじめに
一,モンゴル帝国の成立・分裂と人の移動
二,モンゴル帝国覇権のインパクト
三,文化交流上のモンゴル・インパクト
四,広域史から見たモンゴル・インパクト
おわりに
問題群―Inquiry
モンゴル帝国の統治制度とウルス………松田孝一
はじめに
一,チンギス・カンの子弟のウルスの創出
二,ウルスとは
三,ウルスの領域概念の出現
結び
モンゴル支配下の中国と多民族国家??官位獲得をめぐる諸相………飯山知保
はじめに
一,モンゴルの金国・南宋征服とその後の支配
二,「根脚」の記録と保存
三,モンゴル支配下の「征服者」たち
おわりに
トルキスタン・トルコ系諸集団とモンゴル帝国………松井 太
はじめに
一,「トルキスタン」化の実態
二,モンゴルの行政支配におけるウイグルの遺産
三,モンゴル支配下の東トルキスタン・ウイグル社会
四,ユーラシア交流のなかのトルコ系集団
おわりに
宋元時代の東アジア海域世界………関 周一
はじめに
一,港市博多と禅宗
二,高麗と北宋・南宋との海域交流
三,元と日本・高麗との海域交流
四,日本列島周辺の海域交流の活発化
おわりに
焦点―Focus
モンゴル覇権期のディアスポラ………向 正樹
一,遊牧帝国と交易ディアスポラ
二,モンゴル覇権期の様々なディアスポラ
三,モンゴル覇権初期のムスリム・ディアスポラ
四,中国東南沿海部に根を張ったムスリム・エリートの子孫たち
五,中国東南沿海部出土のイスラーム碑文データから見えること
六,モンゴル覇権期のディアスポラに関する考察
中央アジア・東アジアの東シリア教会――モンゴル時代を中心に………高橋英海
はじめに
一,東シリア教会の東方への展開
二,モンゴル期の中国の東シリア教会
三,東アジア・中央アジアにおける教会の衰退
おわりに
イル・ハン国のイラン系官僚たち――モンゴル支配下イランの財務制度と文化………渡部良子
はじめに
一,イル・ハン国のディーワーンと官僚たち
二,イル・ハン国の財務運営制度と財務技術の発展
三,イル・ハン国時代のイスラーム文化とラシード・アッディーン
おわりに
チベット仏教とモンゴル………中村 淳
はじめに
一,サキャパンディタ以前
二,クビライとパクパ
三,神御殿をもつチベット仏教寺院
おわりに
モンゴルの東南アジア侵攻と「タイ人」の台頭………渡邊佳成
はじめに
一,モンゴルの東南アジア侵攻
二,「タイ人」の「沸騰」
結びにかえて
ユーラシア世界の中国陶磁流通………森 達也
はじめに
一,モンゴル帝国以前の陶磁流通
二,モンゴル帝国期の中国陶磁器生産の変化
三,モンゴル帝国期の陶磁流通の変化
四,新安沈船引揚げ陶磁の特殊性
カラチュの時代――ティムール朝を中心に………川口 司
はじめに
一,モンゴル帝国の継承国家としてのティムール朝
二,対外関係と征服活動
三,カラチュ政権の出現
おわりに
コラム―Column
モンゴル高原のメトロポリスとしてのカラコルム………松川 節
タルタル人………高田英樹
水中考古学が明かす一二-一四世紀の東アジア交易船………木村 淳
モンゴル帝国時代の天文学………諫早庸一
イル・ハン国時代の普遍史の世界認識とラシード・アッディーン………大塚 修

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MUNEKAZ

13
展望で面白い指摘があって、「洋の東西を繋げた」といわれるモンゴル帝国だけど、実際はそれよりも前に「すでに繋がって」いて、むしろモンゴルはそれに乗っかることで大征服を成したと。モンゴルのインパクトは確かに重大だけど、そこばっかりに捉われていると、色々と見誤るよということか。東南アジアの章など、モンゴルの影響を否定する論もあるのが印象的。あと与太話に思っていたマクニールの「モンゴルがペストを広めた」という説が、研究の進展で「当たらずとも遠からず」な扱いなのは驚いた。2023/10/15

ポルターガイスト

2
中華帝国としての元朝は7巻でやりつつモンゴル帝国だけで10巻をまるまる使うという贅沢ぶりで,その分この巻は充実していてよかったが,ルネサンスからフランス革命までのヨーロッパを15巻に全部押し込めているのにこれはちょっとバランスを欠いているのではという気はする。でもこれは俺が西洋中心で世界史を捉えているからなのかも。うーん。2025/03/02

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