内容説明
曹真を大将軍とする三十万の魏軍の進攻に対し、諸葛亮孔明率いる蜀軍は、南鄭で迎撃の構えをとる。緒戦を制した蜀軍だったが、止むことのない長雨に両軍撤退を余儀なくされる。蜀の存亡を賭ける孔明に対し、長安を死守すべく魏の運命を背負う司馬懿。そして、時代を生き抜いた馬超、爰京は戦いの果てに何を思うか……。壮大な叙事詩の幕が降りる。傑作「北方版・三国志」新装版、堂々の完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
24
ようやっと最終巻までたどり着きました。呂布亡き後の後半を、ワクワクすることなく、淡々と読み進めてきて思ったこと。国を興すのは英雄でも、国を作っているのは名もなき庶民なんだな。英雄は一代で終わるけど、名もなき庶民はずっとそこに居つづける。最後は三国志の英雄たちとかかわりながらも巻き込まれることなく己の道を進んだ馬超と爰京のシーンで、この先の未来を馬超の息子世代に託すような終わり方。今まで読んだ『三国志』の中で、一番英雄を書くのが上手い北方謙三が、一番英雄を書かなかった。でも呂布はかっこよかった。 2025/02/11
クレイン
15
遂に最終巻に到達した。夢は思い描くが、実現に向けた手順が人それぞれだと。 諸葛亮の孤独も計り知れない。 話としてはここで終わるんやという驚きはあったが、なるほどね。 素晴らしい作品に触れることができて幸せだった。2025/08/13
ディーノ
3
完結編。作者が描きたいのは「漢(おとこ)」ということが痛いほど分かった。登場人物ほぼ全員がハードボイルド。嫌われキャラの曹丕や司馬懿もハードボイルド風にカッコ良く描かれている。その中で一番印象に残るのは悲惨な最期を遂げた張衛。夢や志を持ったためにかえって挫折する姿に胸が痛む。2025/05/06
gakumaru
2
劉備三兄弟亡き後も淡々と世代の交代を描き五丈原迄やっとたどり着き他の三国志に無い静かな終焉を迎えました。次の「北方水滸」への試金石となった作品であり、作者のたくましい創造のまま、また理想のままに描いてもいいのだとあらためて確信に至った作品だと思います。2024/12/26
勝也成瀬
2
全十三巻、読了しました。最後がどういう形で終わるのかが気になったが、自分の予想とは違った。しかし、なんとも言えない余韻は残っている。三国志はやっぱり良いと感じた。2025/02/08
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