内容説明
「『座敷童』には、凶事の先触れとして現れるものがある」
“どうじさま”の儀式後、木村圭子は毎晩現れる“死肉”の気配に悩まされていた。
彼女に這い寄る怪異の解決ができぬまま、文芸部に生じた亀裂は徐々に拡大していく。
交錯する思惑、異様な怪異、そして動き出す魔女団。
混沌とした学院で “どうじさま” の正体が暴かれるとき、すれ違う文芸部の面々に最大の悲劇が訪れる。
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作、第10弾。新装版限定書き下ろし掌編付き。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雷華
11
動いたぁ、ついに動いちゃったよぉ。この部分読むと始めて読んだときの悲しさを思い出します。あと、うんちく最高ですよね( ^ω^ )2022/03/31
にぃと
9
この巻は武巳くんの葛藤と決断、そしてその結果が全てだと思う。上巻冒頭の、自らを空目の信者と言っていた頃からすると、ずいぶんと遠くへ来て、そして変わっていったんだろう。これまでは結局空目に頼ることしか出来なかったし、決してベストではなかったとしても今の自分に出来る最善を尽くし、結果を選んだ彼の頑張りは評価されるものなんだと思う。ただ結果として文芸部はさらに分裂してしまったし、魔女の脅威も未だに消えていない。果たして下巻では何が待ち受けているのだろうか。2023/05/07
白火
9
記憶にあるよりも怪異の描写が細かくなっててほくほくしながら(?)読んだ。夜会の描写とか空目の講義とかもあれこれ大分書き足されてる気がする。ただ各シリーズの中でも今巻はあんまり読み込んでなかったんだな私…割とあちこち新鮮味も覚える感じ。下巻もでたら上巻から通し読みしよう。2022/03/31
色素薄い系
7
何かを得る為に何かを失う選択をした武巳。そして圭子は次の依代にされてしまったけど範子におんぶに抱っこ状態で自ら変わろうとしなかったからこの結果は彼女にとっては最悪でもなかったのかなという気もする。次は亜紀の儀式が何かをもたらすのかな?2022/09/06
きみー
6
下巻へ2022/08/07