内容説明
その先に待っているのは、魔女の望む世界なのか――。
聖創学院を蝕む、多すぎる種類の怪談。だが、その怪談はある時期から徐々に数を減らし始め、いくつかの特定の噂が囁かれる頻度が、著しく上がっていき……。
一方、文芸部との溝が埋まらないままの武巳は、保健室で“魔女の血”を供する儀式を目撃し、詠子の本当の願いを聞いてしまう。
「世界を、変えるの。私の見る世界に、そのままになるように」
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作、第12弾。新装版限定書き下ろし掌編付き。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有機物ちゃん
14
これまで怪異に巻き込まれる事で何を優先するかを迫られ、それぞれの進む道のため一緒にいられなくなった文芸部。バラバラになってしまったけど、これが大人になるって事だよなぁと切ない。怪異の描写も回を追うごとにどんどん禍々しくなってくるし、あちらの世界の底なしの深淵感や巨大な山の神とかクトゥルフ的なのも感じる。十叶先輩の倫理感がズレまくってるのって怪異と共に育ったようなものだからなのかも。神野さん保護者してくれ~って思ってたのにどこまでも介入せず力を貸すだけの存在というのは、やっぱり『魔』そのものなんだなぁ2022/12/08
白火
13
新装版もいよいよ最終エピソード開幕。今回も細かい加筆修正が加わっている…俊也の自己認識の話とか、亜紀とみちるのやりとりの「魔女の劣化版」の話とか前はなかったものね。トモちゃん2巻に登場したときはちょい役で済むと思ってたら今巻では見事に怪異に巻き込まれてて、初読時には前巻での沖本の発狂時並みにひえぇ、となったのを思い出した。いや、まだ一応無事なんだけども。さあ、新装版で追い直してきたMissingもとうとうクライマックスですよ。2022/11/01
冬野
12
皆が各々の生き方を自分の意志で選んだ結果、バラバラになってしまった文芸部のメンバー。武巳も稜子も俊也も自己が確立して(もしくは確立せざるを得なかったとも言えるかも)強くなったなあ…それが良いことなのかどうか分からないのが切ないけれど。ここに来て神野の存在の恐ろしさが身に迫ってきた気がする。詠子の願いも彼女の在り方もあまりに無邪気でゾッとしてしまった。詠子にあんなことされた武巳はどうなってしまうのか?久々に登場した黒服にも不穏さを感じた。泣いても笑っても次が最終巻。心して読みたいと思います。星:4/52022/11/23
海星梨
10
魔女の! サバトが! 幕を開けるっ! 魔女先輩の使徒になりたい系女子ですが、なっちゃったら魔女先輩に魂の形誉めてもらえないんですよね……。でも、カタチがあるなら魔女先輩の存在に起因しない存在になっちゃう。独歩できる存在ってことだからね。悩ましいね。……。何の話だ。イラストは旧版の魔女先輩のほうが好き。新版は解釈違いというか、「どこにでもいるような少女」に狂気が宿ってる感じが薄すぎる。とはいえ、「ちいさな魔女」の加筆はおいしい。天使さんとか好き。ごちそうさまでした。2023/02/10
みどり
9
電波は昔から電波なんだよね~。 これで、次の巻で終わりだね。2022/11/01
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