内容説明
日下部稜子が図書館で借りた本の中に、『禁帯出』のスタンプが押された身に覚えのない一冊が混じっていた。
その書物の名は『奈良梨取考』。
それを代わりに返すと持っていった稜子の姉が不自然な首吊りを行い、命を落とす。
突如、起きてしまった不可解な事件。しかし、それは惨劇の始まりでしかなかった。
空目たちは、読んでしまった者を“首くくり”へと誘う昔話に巻き込まれていく――
鬼才、甲田学人が放つ伝奇ホラーの超傑作、第3弾。新装版限定書き下ろし掌編付き。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
にぃと
13
文芸部員の身内から自殺者がでるというショッキングな内容からスタート。サブタイトルの通り首吊りがテーマ。これまで敵対的だと思っていた機関も早々に登場。敵味方、という分類では判断し辛い関係なんだと改めて実感。 上巻なだけあってこの巻ではまだ情報収集段階。謎の本を巡り既に相当ホラーな空気感あるが、大きな動きはない。それだけに下巻でどういう方向に進むのか予想できない。2022/05/17
白火
12
読書家としてはヒィとなる部分も多かった首くくりの物語。今回も大筋そのままだけど結構あちこち加筆修正がされていることがわかる。特に変わってるな、と思うのは黒服の辺り、芳賀の人間味がだいぶ薄くなったな…うっかり電話越しに御辞儀するところとか、細かい応答とかそういう部分から俗っぽさ?みたいなものが削ぎ落とされている。そういえば先生も元の奴だと黒服に人間味を入れ過ぎたかも、みたいなことを言っていたような…。2020/11/29
みどり
11
電撃版を持っているのに、また買ってしまう罠。 とりあえず、ここで一区切りらしい、メディアワークス版。 全部一気に出してもいいとすら思っているが、一応加筆修正されているのだろうか? 比較してみてないからわからないけれど。 細かいところは忘れていたけどほぼ覚えていたので、再読感がすごい。2020/11/27
彼方
10
稜子が図書館で借りた本の中に、禁帯出のスタンプが押された身に覚えのない『奈良梨取考』という本。読んだ者を首吊りへといざなうこの本をきっかけに空目たちはまたも異界へと巻き込まれてゆく…第3巻。割と今回の書き下ろし掌編はあっさりめであんまり。ここから大迫が本格的に関わってくるんですよね…理不尽なホラーというより、粘りけのある悪意が主なのでちょっとmissingの苦手な部分が…。鏡と表される稜子の本質、些細な不和と深まってゆく事件の符号と…未だ興味深いものの、これからどんどんしんどくなってくので気が滅入るな…。2020/11/27
燃え尽きタコ
9
集めやすさの問題から新装版へ移行、この読み進める程心臓がキュッとなる感じ良いなぁ。2022/06/01
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