出版社内容情報
いよいよ激戦に突入。南山、遼陽、沙河での陸戦、黄海、蔚山沖での海戦を経て二〇三高地の死闘で旅順が陥落するまでを詳細に描く。
半藤 一利[ハンドウ カズトシ]
内容説明
陸戦、海戦、とにかく戦いにつぐ戦い。「君死にたまふことなかれ」の訴えもむなしく、遼陽・沙河の会戦、旅順要塞攻略戦での日本軍の死傷者は計十一万八千人を超える。死屍累々、言葉を失ったわたくしは、ただ「鬼哭啾啾」とくりかえすしかなかった。そして乃木希典という軍人は、あまりにも古武士的な、「日本型リーダー」以外の何ものでもなかった―。歴史的事実を知ることの重みを突きつける第二巻。
目次
捷報あり、悲報あり(民草は捷報を賀して…;吾に讎あり、艨艟吼ゆる ほか)
旅順・ウラジオ両艦隊との決戦(観戦武官と従軍記者;ジャック・ロンドンの怒り ほか)
旅順要塞攻撃と遼陽会戦(トルストイの非戦論;非戦闘員を避難せしむべし ほか)
「二〇三高地を攻略すべし」(「君死にたまふことなかれ」;民草のどんちゃん騒ぎ ほか)
旅順やっと陥落す(一戸旅団長の突撃;旅順艦隊の潰滅 ほか)
著者等紹介
半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年、東京生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などを経て作家。著書は『日本のいちばん長い日』『漱石先生ぞな、もし』(正続、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞)、など多数。『昭和史1926‐1945』『昭和史 戦後篇1945‐1989』(平凡社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞した。2015年、菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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