内容説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
マチネ・ポエティクのひとりとして『1946 文学的考察』で文壇に登場して以来、文学、芸術を中心にして政治、社会、思想など多方面にわたる評論・創作活動に従事し、戦後日本を代表する知性ともいうべき加藤周一(1919~ )の、旧制高校時代から1979年までの主な活動を集成する。本著作集は、収録著作を精選し、あらたに「追記」「あとがき」による註を加えた、著者自身の編集になる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ikkoku-Kan Is Forever..!!
2
今、加藤の著作集を読んでいる。丸山と違って加藤は、面白かったりつまらなかったり忙しい。それは後で考えるとして、取り敢えず、この八巻に関して言えば、筆者が「あとがき」に記すように「文芸評論家の政治評論は実に面白くない」の一言に尽きる。これまたただの感情の吐露に終始するが、一応、戦後の加藤の出発点として『1946 文学的考察』の追記(p86)だけここでは挙げておく。(1)☛日本版『ドイツとドイツ人』を書こうという発想は、当該期の知識人の問題意識としては分かりやすい。問題は「どう描くのか」⇔丸山眞男との違いは?2014/09/09