ちくま文庫<br> 警視庁草紙(上) ――山田風太郎明治小説全集(1)

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ちくま文庫
警視庁草紙(上) ――山田風太郎明治小説全集(1)

  • 著者名:山田風太郎【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 筑摩書房(2015/08発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480033413

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内容説明

初代警視総監川路利良を先頭に近代化を進める警視庁と元南町奉行駒井相模守、元同心、元岡っ引の知恵と力を駆使した対決。川路利良、駒井相模守、大久保利通、岩倉具視、一葉、山田浅右衛門、三遊亭円朝らを巻き込んで奇怪な事件は謎を生む。実在の人物と架空の人物が銀座煉瓦街を駆けめぐる!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

109
以前に渡辺京二さんの「幻影の明治」という本で山田風太郎はかなり明治のことを正確に描写しているということを書かれていたので、この全集を読んでみようと思いました。警視庁草紙ということで明治の初期のころの事件とその解決の仕方を書かれていてかなり楽しませてくれます。この中ではやはり巡査と幕末の江戸からの生き残りのような人物たちが活躍して、海外の「隅の老人シリーズ」を思い出しました。川路大警視の動向が気になります。2023/10/18

NAO

72
明治時代初期、警視庁創設期に起こったさまざまな事件。明治というよりはまだまだ幕末の雰囲気が色濃く残る中、出来立ての警視庁の面々と、ついこのあいだまで江戸の町を守っていたかつての町奉行側の人々が、事件を解決すべく互いに知恵を比べ合う。とは言うものの、作者の気持ちは、大きく町奉行寄り。2020/04/14

けやき

44
【再読】明治の御代、警視庁初代総監の川路利良とその配下と元南町奉行駒井相模守とその配下が知恵比べする。明治に実在した偉人たちがちょいちょい登場するのがやはり面白い。わくわくしたまま下巻へ。2024/05/27

紅はこべ

24
元江戸南町奉行の面々VS川路利浪率いる警視庁の対決。元奉行駒井相模守の通称隅のご隠居って隅の老人のもじりか。2009/05/01

きょちょ

21
傑作!学生時代に読んだ時より一層面白く感じた。明治初期の有名人が、政治家だけでなくあらゆる人が脇役・端役てんこ盛り!もう豪華絢爛!端役には、漱石は出るわ、一葉は出るわ、鴎外も出るわ!上巻9作品(事件)、すべてが秀逸。しかし、この作品の最も素晴らしいところは、この明治初期の動乱期、倒幕派も最後まで幕臣派であったものも、家族含めて実に多くの悲哀があったことをしっかりと描いているところ。学生時代、風太郎明治物では、「幻燈辻馬車」がNO.1と思っていましたが、この作品もNO.1(笑)。 ★★★★★2015/04/12

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