ちくま文庫<br> 大菩薩峠 〈15〉

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ちくま文庫
大菩薩峠 〈15〉

  • 著者名:中里介山
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2013/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480032355

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内容説明

代官の妾を伴い近江・美濃の国境へ到った竜之助は、女の口舌をよそに宿をでた。時を同じく、関ヶ原を一人さまようお銀様は、お角に託された米友に追いつかれる。尺八の音に誘われて、二人は竜之助との劇的な邂逅を果たす。不破の関で語りあううち、お銀様は熱っぽく「理想の国」建設を説きはじめる。一方、関ヶ原合戦の模擬戦を企てた道庵は雲助を率いて悦に入っている。絵師白雲は奥の細道をたどりつつ飄々の旅を。そして駒井は再び仙台湾へ……。「不破の関の巻」「白雲の巻」を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きょちょ

19
「不破の関の巻」、机龍之助、君はどこまで「虚無」なの?今思えば、君は最初から何かしら精神的病いをお持ちのようで。お雪、なおかつ代官の妾もほったらかして君は一体どこへ行くのか?平成の時代なら君はどう生きるか? 「白雲の巻」、駒井甚三郎、やっと己の愚かさに気づく。彼は決して悪人ではなく世間一般からは常識人あるいは進歩人として映りそうだが、実は一途すぎるところがあって、熱心なのは良いのだが他者を慮るところにやや欠け、それゆえお君を死なせることになるし、リーダーシップが足らない。駒井は人格的変容なるのか?★★★★2016/07/19

こうすけ

17
地震のなか読み終えた大菩薩峠15巻。前巻で移動を始めた登場人物たちが、それぞれまた新たな組み合わせを作り始める。特に竜之助×米友、お雪ちゃん×お銀様は今後が気になる。キャラ同士の重複関係がより複雑に。今巻は物語というよりも恋愛や貧困をめぐる介山の思想を語る記述が目立つが、嫌いではない。トルストイや柳田国男、江戸川乱歩など、幕末でなく執筆当時の文人たちが地の文にたくさん出てくる。しかし米友や茂太郎は良いキャラに育ったなぁと感慨深い。七兵衛もライバルが出てきていい感じ。道庵パートのみやや退屈だが、どうなるか。2021/10/07

ソングライン

11
関ケ原で大谷刑部の墓を探すお銀は、竜之助と出会い一緒に旅することを約束、さらに弁信とお雪にも巡り合います。洲崎を出港した駒井甚三郎一行は奥州月ノ浦の港に入り、絵師田山白雲を探す七兵衛は仙台にて彼に追いつきますが、伊達家の宝物を盗むため仙台城にしのびこみ、追われる身に。上方に向かう医師道庵先生は関ケ原にて擬似合戦を試みます。混沌の世界は続きます。2023/12/23

ジュール

6
少しずつ読む。舞台は東北へ。駒井も白雲も七兵衛も。竜之介はどこへ?? しかし、追い詰められた七兵衛と仏の兵介の対決は面白かった。2019/12/14

Auristela

1
“The queen of night shines fair with all her virgin stars about her.”なんだか、本当にこんな世界があったような気がしてきた。物語の中に入り込みそう。2015/01/22

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