内容説明
米友の長屋をでた竜之助は染井の化物屋敷に戻るが、まもなく屋敷が全焼。竜之助は、一夜巣鴨で助けたお若に導かれ、小名路から高尾蛇滝へ赴いた。目を癒すべく参龍堂にこもること百日、やがて微光のごときがきざす。ついでお若の妹・お雪に助けられて、竜之助は甲州上野原から信州白骨へ。一方、遊女身請けの金に窮し、その工面とひきかえに暗殺の旅へでる兵馬は、竜之助の後を追うお銀様とであう……。「無明の巻」「白骨の巻(一~十五)」を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こうすけ
18
休載あけの大菩薩峠7巻。6巻のラスト、見事な結末がついたかと思いきや、「それは夢だった」という衝撃的な展開から始まる。今作は、死生観やキリスト教、無明、といったワードが出て来て、観念的な内容が多くなる。特に、親しい人を亡くした米友の、死や来世にまつわる慟哭が圧巻。兵馬や弁信、神尾主膳の話も良い。しかしお松はまた大菩薩峠に戻るのだろうか…。竜之助はもはや死人のようになっているが、相変わらずかっこいい。2020/11/15
きょちょ
13
ここからは大阪毎日新聞連載となる。「無明の巻」と「白骨の巻」。もはや主な登場人物すべてが主人公である。従って、話の進むのが遅いこと遅いこと。でも面白いからいいや・・・。この巻では、駒井能登守の子を産んだお君がとうとう死んでしまう。 映画はどんなんだろう、で市川雷蔵主演の大菩薩峠観ました。雷蔵好きだけれど、雷蔵でさえ机龍之助の「虚無」は演じきれていない。中村玉緒はお松役だと思っていたが、何と龍之助の妻、お浜だった。かなり凄まじい玉緒さんだった。でも近藤勇が菅原謙二、これは似合わない・・・。 ★★★★2016/04/14
ソングライン
11
吉原の遊女に入れあげる宇津木兵馬は身請けのための金作りに奔走し、私刑を受けていた不義の女を助けた竜之助はその妹のお雪の世話になり湯治のため白骨に向かいます。駒井甚三郎の子を宿したお君は出産直後に亡くなり、お君の世話をしていたお松は駒井を探し当てその死を知らせます。舞台は江戸から甲州を通り越し信州白骨に向かうのでしょうか、次巻へ。 2023/09/08
ジュール
7
さすがにペースは落ちてきた。 机竜之介の影が薄い。たくさんの主人公。2019/09/03
読書実践家
4
信州へ。西洋文化と対峙した時、当時の日本人たちは何を思ったのだろうか。2015/12/06
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