内容説明
『三毛猫ホームズの推理』で悲恋を味わった片山晴美は心機一転、「新都心教養センター」で受付嬢になったが、そこでも事件が。金崎沢子と名乗る女性が全講座を申し込み、受講生になった途端に講師が次々と殺されて…。しかも、本物の沢子は2年前に殺されていた!! 血もアルコールも女性もダメと三拍子揃った兄の片山刑事に、新たに晴美に一目惚れした猫嫌いの石津刑事も加え、「三毛猫ホームズ」シリーズいよいよ快調!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
94
教養講座を舞台に、殺人などが繰り広げられる。 三毛猫ホームズの主要人物 は、 三毛猫 (雌なのにホームズという名前), 片山晴美の兄の義太郎刑事 , 主人公の一人片山晴海 , 片山刑事の同僚の石津刑事, の1匹と3人が揃った記念碑的作品。 三毛猫ホームズは読み易いので通勤電車に向いている。 追跡は少し長いので、旅行のときに持っていくと飽きないかも。2008/10/15
オーウェン
57
続編を予定してなかったのか、明るさに比べて1作目はかなり悲惨な事件であった。 そしてこの2作目は続きとして、辞表は保留の片山刑事。 三毛猫のホームズはすっかり馴染んでいる形。 妹の晴美が教養センターに勤め始めてから、連続殺人の幕が上がる。 片山の相棒の石津刑事が初登場。晴美に一目ぼれするも、猫恐怖症というこのキャラ。 終盤に向かうにつれ、かなり死体が多く出るが、1作目よりはある程度柔らかなラスト。 犯人像も悔いなしという感じだったのがよかったのかも。2023/07/20
セウテス
45
三毛猫ホームズシリーズ二作品目。妹の晴美が教養センターの受付として働き始めます。そうするとやはり、此処でも殺人事件に巻き込まれ、片山刑事が捜査する事になります。金崎沢子と名乗る女性が、全ての講座に入会するという不思議な事が起き、講師の先生が遺体で見つかります。調べてみると、金崎沢子は二年前の事件で亡くなった被害者でした。今回から目黒署の石津刑事が、レギュラーとして参戦することになります。犯人の動機がかなり重たいですし、トリックも切ないのに、ラストには怒濤の伏線回収を行い、サラリと終演するのはさすがです。2014/09/02
本木英朗
33
日本の現代ミステリ作家のひとりである、赤川次郎の長編のひとつである。これもやっぱり旧版で高校までに10回以上読んでいた。今回は新版でということである。前回の最後で悲恋を味わった片山晴美は心機一転、「新都心教養センター」で受付嬢になったが、そこでも事件が。金崎沢子と名乗る女性が全講座を申し込み、受講生になった途端に講師が次々と殺されていき――という話である。「晴海に一目惚れした猫嫌いの石津刑事」という男性も加わっているけど、真相や真犯人は忘れていたからなあ。でも大満足でした!2023/02/26
白雪ちょこ
32
三毛猫ホームズ第2作。 新しい方ばかり読んでいたため、初期の方はとても新鮮で、初登場となる石津刑事との出会い方や、晴美とどうやって恋愛関係に持ち込まれたのか。 そういった点も、詳しく書かれていたため知ることができて良かった。 最後の最後まで犯人が誰なのかわからないスリル、そして犯行や動機、トリックに至るまで、最後の方で全てが結びつき解決できた瞬間は、とても爽快感があった。 ホームズの活躍、そして恋人関係になりそうだった黒猫のジョンの活躍ぶりも、かっこよかった。2022/01/20