内容説明
規格外家庭教師の知られざる過去が、いま明かされる。
王立学校を受験した狼族のアレン。
入学試験で彼が出会ったのは、魔法の使えない公女殿下・リディヤだった。
『忌み子』と蔑まれる彼女の才能を見出したアレンはある決断を下す――
「それでも、あんたは私へ『魔法を教えたい』と言うわけっ!」
「うん。僕は、君だから教えたい」
さらに、アレンを巡ってリディヤと火花を散らす王女殿下・シェリルや、
謎多き貧乏男爵・ゼルも交え、四人組は王都で蠢く陰謀に立ち向かう――
それは、やがて伝説に至る物語。
大ヒットファンタジーライトノベル「公女殿下の家庭教師」の前日譚を描くスピンオフ開幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
22
王立学校を受験した狼族のアレンが、入学試験で魔法の使えない公女殿下リディヤと出会う前日譚を描いたスピンオフ。メイド長からリィネが聞いた話として周囲に明かされる、『忌み子』と蔑まれるリディヤと彼女の才能を見出したアレン。最初から激突して力を確かめ合う鮮烈な出会いを果たしてからは、彼女の手回しでだいぶ仕組まれた感もあった2人の関係でしたけど、同様にアレンに運命的なものを感じていた王女殿下シェリルとリディヤのライバル関係や、謎多き貧乏男爵ゼルも絡めながら、王都で蠢く陰謀に立ち向かう展開はなかなか楽しかったです。2025/07/21
rotti619
7
原作であまり触れられていない、王立学校時代のアレン達のお話。表紙にある通り、まだあどけなさの残るリディヤを見ることができる。この時代がアレンにとってもっとも輝いていた青春の日々なのは間違いないが、彼自身が思うよりも遥かに短く、そして悲しい終わり方をする事がわかっているので、カフェでタルトを奪い合っているリディヤとシェリルを見ながら笑い合っているアレンとゼルを見ていると、なんだか切ない気持ちになってくる。内容的にはアレンとリディヤの出会いと八竜創団問題の解決という、序盤も序盤の出来事で、本番はこれから。2025/08/01