内容説明
スカルファロット家武具部門と協力し、開発を重ねる女性魔導具師のダリヤ。
ダリヤは魔物討伐部隊相談役として認められ、彼女の叙爵が正式に決定する。
そんなある日、王城魔導具制作部を見学する機会に恵まれたダリヤは、制作部長、副部長同席のもと、月光蝶を使用した魔導ランタンへの付与を体験することに。
「美しい付与は、カルロに似たのだな」
父から受け継いだ技術、そして彼女自身の人柄で多くの人を引き付けていくダリヤを前に、ヴォルフは彼女を守りたいという気持ちを強めていくのだった。
そんな二人を見守る周囲は、ダリヤが叙爵前のお披露目で舞踏会に参加することを好機とばかりに、ヴォルフの背を押そうとあらゆる手を画策するが――!?
魔導具師ダリヤのものづくりストーリー、二人の気持ちが動きだす第九弾、開幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 零細企業営業
53
魔物討伐部隊に魔法武器と魔物との戦闘で四肢を失った元騎士達に義足を開発した結果。魔物討伐部隊の相談役になったダリヤ。5本指靴下から義手義足まで開発した功績で年明けには男爵にもなると内々に予告された。そうなると、貴族としての礼儀作法のレッスンが必要になる。より一層忙しくなったダリヤは、相談役の業務の一環で、王城の魔導具製作部に見学に行く。そこの部長の口から出て来る父カルロの名前。そして商業ギルドの長、ジェッタ子爵の名前も出て来る。その部長から魔力付与をやって欲しいと言われて実施して彼女の手腕が絶賛される。2023/12/26
はなりん
38
今巻は新たな発明品はなかったけど、王城魔導具製作部と遂に接点が。交友関係がどんどん広がり理解者も増えるけど、カルロを死に追いやった黒幕とも繋がる危険度が増してきた感じがして不安。ダリヤとヨナスの男爵叙爵が決まり、貴族の仲間入りで、ヴォルフとの関係も少しずつ変わるのかしら?なんとなく意識しだしているけど、まだまだ進展はしなさそう。2024/05/18
サンゴ
34
お互い意識はしているのね2024/07/15
キナコ
34
シリーズ9巻。ダリヤの器用さや真面目さが目立ったストーリー。ヨナスの素材をもとにした光る剣はロマン武器だよなぁ。また父であるカルロの優しさが伝わる思出話もよかった。結構ダリヤの回りの人々の変化も見れて、満足した回だった。2024/03/04
わたー
32
★★★★☆久しぶりの新刊。ここまで周囲からお膳立てされてハプニングにも助けられたのに、ようやく自覚が芽生えただけ?おいおいヴォルフよ、そりゃあないぜ。という、帯で煽られていた割には進展していない恋愛方面に肩透かしを食らいつつも、王城の魔導具製作部の面々という新たな技術者たちとの出会いや魔剣にキャッキャするスカルファロット兄弟など見どころは多くて良かった。また、今回も収録されていた生前のカルロの番外編で、何故あそこまで彼が過保護にダリヤを守ってきたのかがわかる内容になっていて、今後の展開に効いてきそうだな。2024/01/19