内容説明
東日本大震災から約一年がたった2012年2月、飼い主のところに未来を連れて「命の授業」の講演に来てほしいという依頼があった。依頼主は宮城県東松島市立矢本第一中学校の千葉和彦校長。矢本一中は震災時に、ペット同伴可能な避難所となった中学校だった。なぜ、千葉校長は非常時のペット同伴避難を認めたのか? なぜ震災から一年後に未来を学校に呼んだのか? 子どもたちは「未来」からどんなメッセージを受け取ったのか?震災時の様子、2012年2月の「未来の命」の授業の様子、そして現在の子どもたちの様子を綿密な取材をもとに描くドキュメンタリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
71
「被災者の家族であるペットを救うことは、被災者の心を救うことだ」そういう思いからペットの同行避難を認めた矢本一中のお話です。人が生きるのに大変だった時だからこそ、あえてペットの同行避難を認めてくれた千葉校長には頭が下がります。支援についてのあり方や、動物愛護について色々と考えさせられることの多かった1冊でした。未来という名の犬は虐待の末に動物愛護センターで殺処分寸前だったところを救われた犬です。著者の「ただ息をさせておくことが動物愛護ではない」という言葉はホントその通りだなと思いました。★★★★★2013/03/08
ぱお
8
表紙を見て、なんだか目がおかしいなと思った・・・・障害を負った未来。人間の虐待だったなんて・・・・未来の写真を見て涙が止まらなかった。人間の残酷さに目を覆いたくなりながら、こんなことが事実だなんて信じたくなくて心まで覆いながら、それでも最後まで読んだ。読むのがつらい文章や写真があったけど、読んでよかったと思えた本。うちのシバワンコを見たら、愛しくてたまらなかった。2013/02/25
はゆ
4
東日本大震災で被災した中学校と、何らかの支援をしたいと願った著者を繋げたのは、捨て犬未来の幸せな姿でした。遺された人たちの、無念、そこから前向きな気持ちを奮い立たせるには、誰かを救うこと、幸せにしようとすることが1番なんだな。いろいろなことを感じることができる本だった。2015/11/03
ぴんく
2
震災から1年後、著者と愛犬未来は避難所となった中学校で「命の授業」を行う。招いたのは、宮城県松島市にある中学校の校長先生。震災で家族や友人を失った中学生たちは、すでに人の命の尊さを理解していた。しかし動物の命についてはまだまだ未知の世界で、著者の授業により、犬や猫は人間の都合でいつも災害の中にいることを知る。授業の内容には犬が殺処分されていく様子がリアルに書かれていて、人間の身勝手さに胸を締め付けられ涙が止まらなかった。「命というものは息をしていればいいというものではない」「本当の強さとはやさしさのこと」2025/07/03
︎💓ひかる💓
2
プロローグで涙でグチャグチャです。捨てる生命、拾う生命、消える生命、立直る生命。これは東日本大震災の「命のメッセージ」です。身体に大きなキズを追った一匹の捨て犬の『未来』。犬も家族の一員なんだ!でも、津波にヤラれたのに避難先が海の近くって…。あかん!涙で読めないわ~。イヌ・ネコにとっては毎日が災害いや人災という殺りくです。年間20万頭も処分、殺されています。辛いけど現実。涙でいっぱいでした。2024/02/10
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