内容説明
アニメの原作・脚本・監督を手がける磯光雄が信頼を寄せる第一線で活躍する脚本家・宮村優子が、2人の少女の出会いと友情、仲間たちとの絆を細やかに描いたジュヴナイル小説第2巻。
今より少しだけ未来の202X年――。
子供たちの間でウェラブルコンピュータ“電脳メガネ”が大流行していた。このメガネをかけると、街のどこからでもインターネットに接続して情報を交換したり、データをダウンロードして必殺技を手に入れたり、生身の体はないけれど本物そっくりの電脳ペットを飼ったり…メガネをかけた子供だけの秘密の遊びをすることができる。ただし≪メガネ≫を楽しめる時間には限りがあって……。
小学6年、ふたりの転校生小此木優子と天沢勇子の出逢いを描いた第1巻に続き、フシギ都市・大黒市電脳世界での少年少女たちの冒険を描く。
ダイチ、デンパ、ガチャギリ、ナメッチの<大黒黒客>を味方につける勇子――イサコ、フミエと共に<コイル電脳探偵局>局員となった優子――ヤサコ、ふたりは貴重な電脳物質“メタバグ”をめぐり「バスの墓場」で争奪戦を繰り広げる!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
でんすけ
6
「この街で知り合ったひとたちはみんな、だいじななにかを失っているのだ。」子どもたちの見える世界でだけ、繰り広げられる電脳戦争に、それぞれの理由と影が見えはじめる。ヤサコの現実は、たしかに、大人の現実とは見えているものはちがう。ただ、フミエとも、イサコともちがう。それぞれの眼前に、それぞれの現実が展開している。過去からの投射で。ただ単に、電脳空間だとか、電脳ペットがみえる、いうだけの話ではないのです。そしてハラケンにも抱えた過去がある。2020/08/11
トモ。
5
面白いシリーズだなぁ。まだまだ2冊目で謎がいっぱい。13歳になるまでの子供だけ、というのが意味深で良いんだなぁ。2013/10/07
hoguru
4
息子11歳1人読み2022/02/03
kurogetti
4
二巻では、フミエとヤサコの仲が深まっていくのが微笑ましい。 それと同時に、フミエを含め様々なひとの過去が明らかになってゆく。 雲行きは怪しくなっていく一方だけど、節目ごとにある遊び心も楽しみたい。2009/03/17
温
3
スピード感抜群の話運びと謎に引っ張られて、どんどん読んでしまいました。思春期に入る前の最後の年、子どもたちの懸命なぶつかり合いがまぶしいです。2012/09/15