角川文庫<br> びっくり箱殺人事件

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角川文庫
びっくり箱殺人事件

  • 著者名:横溝正史【著者】
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  • 特価 ¥585(本体¥532)
  • KADOKAWA(2022/01発売)
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  • ISBN:9784041123522

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内容説明

箱の蓋をはね上げ、バネ仕掛けの人形のように男が飛び出した。だが瞬間、まえのめりに倒れこむと激しく痙攣し始めた。男の胸には、箱の中に強いスプリングでとめられた鋭い短剣が突きささって……。スリラーふう軽演劇『パンドーラの匣』の舞台で起った、恐怖の殺人事件! 名推理で犯人を追いつめる等々力警部の活躍は? 本格推理小説の異色傑作。ほか「蜃気楼島の情熱」を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coco夏ko10角

20
『びっくり箱殺人事件』舞台上で起こった殺人事件。なんだか文章やノリがいつもとちょっと違うかな。 『蜃気楼島の情熱』は以前他短編集で既読。やはりこういう横溝作品の方が好きだな。2022/06/01

nishiyan

10
表題作と「蜃気楼島の情熱」の二編が収録された本作。『びっくり箱~』はレビュー演劇の劇中に起こった殺人事件を皮切りに三人が犠牲になる内容。金田一耕助が登場せず、等々力警部が三枚目的な役割を担っている。演劇の出演陣が縦横無尽に暴れまわる推理活劇といった趣き。『蜃気楼島~』は『本陣殺人事件』に登場した久保銀造の招きを受けた金田一耕助が過去に殺人事件に巻き込まれた男の身重の妻が殺害される事件に挑む内容。短編だけに人間関係も含めてギュッと詰め込まれており、安心感のある展開。ラストの夫の寂しげな旅立ちが印象的だった。2022/08/16

agtk

10
2編収録。表題作はいつもの横溝作品と違い、びっくり箱ならぬおもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさ。何人も死んでいるのに能天気な感じで話が進む。まさに異色作だが、これはこれでおもしろい。もう一つの「蜃気楼島の情熱」は金田一耕助と久保銀造、磯川警部。こちらはもの悲しい。2022/02/06

私的読書メモ3328

8
表題作は、異色作との触れ込みですが、確かに遊びの多い文章には作者の試行錯誤が明らかです。ただ、内容としては、戦後のいかがわしい猥雑な風俗を部隊としている点から、良くも悪くも「いつもの横溝正史」と感じられました。併載の「蜃気楼島の情熱」は、金田一耕助シリーズでも上位に入る完成度だと思いました。シリーズの持ち味が凝縮されていてとても面白かったです。2022/05/13

7010R

5
収録作は表題作の「びっくり箱殺人事件」と「蜃気楼島の情熱」の二作品。表題作は演劇「パンドーラの匣」上演中の舞台で匣から飛び出た短剣で出演者が殺害される。この殺人事件の裏では劇団スタッフや出演者が何者かに暗闇で殴打される傷害事件が起きていた──。これまで私が読んだ横溝作品は十一作品のみだが、そのどれとも毛色が異なるユーモラスな筆致に驚いた。「蜃気楼島の情熱」は『人面瘡 金田一耕助ファイル6』にも収録されている作品。犯人の貪欲さと残酷さには心胆を寒からしめる……。2025/05/18

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