内容説明
金田一耕助は等々力警部とともに、異様な事件現場に急行した。連れ込み宿のベッドに女が縛り付けられて縊死している。その胸部には殴りがきのトカゲの絵が残され、部屋はなぜか水浸し。さらに事件の直前、近くのホテルでは、未遂に終わった同様の事件をベルボーイが目撃していた。だが、警察に事情を話した直後、彼は何者かに轢き逃げされてしまい……。愛と欲にまみれた連続殺人事件の真相に金田一が挑む、名作本格ミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
89
図書館の新刊コーナーで見つけて。横溝正史の没後40年&生誕120年を記念しての復刊のようだ。角川文庫の横溝正史は、「犬神家の一族」映画化で大ヒットした頃、ほとんど読んだ。無茶苦茶ハマっていたのだ。この表紙の絵も懐かしさを感じる。ホテルでの夜の女を狙った連続殺人事件というエログロ色の強い展開。人間関係が入り乱れて、意外な事実も見えてくる。ラストが少しあっさり目ではあるが、久々の金田一耕助を楽しんだ。殺人を描く作者や読者は、そういう犯罪を起こすのでなく、鬱積した感情を浄化するカタルシスなのだという説明もある。2021/09/22
優希
41
エログロ猟奇ミステリーというのがしっくりきますね。愛と欲に塗れた連続殺人事件に鳥肌が立ちました。被害者の胸にトカゲの絵が描かれているのは艶かしくて素敵だと思います。リアルな女性描写にドキドキさせられました。面白かったです。2025/02/07
のびすけ
28
ホテルで女性が襲われた4つの事件。女性の胸に描かれた青トカゲと、現場から消えた全身黒ずくめの男…。事件に関わる人たちの人間関係と過去のいきさつがややこしくて、頭の整理が追い付かなかった。一連の事件の真相が明かされるけど、そもそもの動機や、わざわざ手の込んだ工作をする必要性が分かりづらかった。とはいえ、終盤で数々の謎を解き明かしていく金田一耕助の推理は読み応えがあった。青トカゲのアナグラムの陳腐さが印象的。昭和51年発行・第5版読了。2022/03/04
悠
20
かなり久しぶりに再読です。 中から高校くらいにハマって読み漁った 横溝正史さん。今でもやはり好きです(笑) 金田一シリーズ最高!! 探偵物が好きで…色々思い出しました。 また読んでみたい本思い出しちゃいました 探すの大変そうだけど、また楽しみ増えたかな(笑)2021/11/11
T
17
氏の没後40年&生誕120年記念復刊、こちらが第一弾かな? 全身黒尽くめの和製切り裂きジャック・青トカゲの連続殺人と 表紙含めて乱歩の通俗怪人もの的導入。もちろんトリックや犯人当て要素もあるが、警察関係者も含めて登場人物が多過ぎたりボリュームの割にラストがあっさりしてたりと、やや纏まりの悪い印象は否めないか。こちらも短篇を元に長篇化した作品だそうだが、内容的には中篇くらいで良かったかも。ファンとしては過去作品の復刻は素直に嬉しいんですけどね。2021/12/06
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