内容説明
臨海荘の大ホールでは、大勢の男女が集うパーティが催されていた。
一夜限りの相手を物色する享楽的な宴が終わろうとした矢先、ベッドルームで死体が発見!
被害者は美しい女主人で、左の乳房をえぐられていた。ボーイに変装し潜入していた金田一耕助は駆けつけた警官たちと取り調べを開始する。
だが、事件の裏には大規模な麻薬密売が複雑にからんでいて……。
表題作に「暗闇の中の猫」「睡れる花嫁」を加えた傑作本格推理。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミステリにゃん
14
華やかな野獣というタイトル通りエロティックさ満載これぞ横溝作品なのだが、その作風故に評価が分かれるかもしれない。しかしエロさだけではないのでご安心を。 「睡れる花嫁」は陰惨さが目立つので苦手な方はご注意を。 どれを読んでも全く飽きない金田一耕助シリーズ。小説や漫画の名探偵は多いがやはり金田一耕助は金字塔である。復刊シリーズもだいぶ読んでしまって残りが少なくなってくると悲しい。2022/04/18
marty@もぶおん学
9
「幽霊男」以来再びボーイに扮する金田一耕助。そんな彼が潜入する今度の舞台は、戦後成金から多額の遺産を継承した享楽的な娘が主催する、富裕層を相手とした会員制の男女のお楽しみパーティー。主催者の娘自らお楽しみの翌朝、殺害されているのが発見されるが、被害者と一夜をともにした男はパーティーには初顔で誰も面識がなく、忽然と姿を消していた。テーマがテーマだけに割と露骨で、殺人に至るまでの過程も苦笑を禁じ得ないが、伏線の張られた状況、以外な動機などはきちんとミステリである。2023/12/14
餅屋
7
金田一もの中短編集、表紙の野獣が華やかで⁉▲臨海荘では、大勢の男女が集う享楽的な宴が終わろうとした矢先、ベッドルームで死体が発見される▼表題作「華やかな野獣」は昭和31年秋の横浜本牧が舞台で、埋め立て前の小高い部分に建っているのか?都会ものに数えて良いか微妙も破廉恥かつエロチックさでは極北かもしれない。内容も急展開具合といいエッジが効いており中々なもの「暗闇の中の猫」昭和22年春、等々力警部と知り合った事件と言うが…真偽は定かではない。飄々とした若い感じが新鮮で、内容も上等「睡れる花嫁」既読(1956年)2023/08/06
MASPY
5
復刻版。表題作の「華やかな野獣」のほか「暗闇の中の猫」「睡れる花嫁」の3作品が収められています。これぞ横溝作品というべきか、いずれもエログロさが際立つ作品です。前2作には、変装して現場に潜入した金田一耕助が登場します。「暗闇の中の猫」は、等々力警部との最初の出会いとなった事件です。面白く読み進めることができました。2022/05/07
ミキ
3
2024-37:短編に出てくるモチーフが被ってるのでごっちゃになってきた。青酸カリ、簡単に手に入り過ぎじゃない?2024/05/11
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