内容説明
※2020年8月8日より、カバーが変更となりました。内容については変更ございませんので、ご注意くださいませ。
累計130 万部の大ヒット和風ファンタジー
第一部完結!
松本清張賞史上最年少受賞のデビュー作『烏に単は似合わない』から一巻ごとに
読者を魅了して成長してきたシリーズの第一部完結の第6巻。
八咫烏の一族が支配する異世界・山内を舞台に繰り広げられる、お后選び・権力争い・外敵の進入。大地震に襲われた山内で、100年前に閉ざされていた禁門がついに開かれた。
崩壊の予感が満ちる中、一族を統べる日嗣の御子・若宮は、失った記憶を取り戻すことができるのか。そして、人喰い猿との最終決戦に臨む参謀・雪哉のとった作戦とは――。
一巻から周到に張り巡らされてきた伏線がすべて回収され、この世界の大いなる謎が驚愕とともに明かされるクライマックス。
大人気キャラの受難、神秘の謎とどんでん返しに驚愕した後に、
未知の感動が味わえる堂々完結の一冊。
巻末には、先輩の大作家・夢枕漠さんとの熱い対談を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミュポトワ@猫mode
164
弥栄の烏、読了しました。これも表紙が変わってますね。っで、この巻は、玉依姫を別視点で書いて、話としていったん完結させたものです。1巻と2巻の関係と同じですね。ただ、こちらのほうは後日談が長めにあるので、その後のヤタガラスのことがわかると思います。つか、雪哉ハッスルしてんなw怖いんだよw後先省みなくなるとホント怖いけど、最後が良かったから良いんじゃないかな♪あと、巻末の対談が夢枕獏さんとのものです。相変わらず、無茶苦茶なこと言ってるw陰陽師読みたいけど実家にあるんだよなぁ…コロナ落ち着いたら取りに行かなきゃ2020/08/31
さばかん
132
いやさか!いやさか! 玉依姫と表裏一体になっていたんですねぇ……。 素晴らしいです。 軍事に関して冷徹な雪哉が好きです。 業を背負い悲哀を抱え涙する雪哉が好きです。 まさしく堂々の完結。 読む前はこれで終わりなんて寂しいな、お、第二部あるのかやったって思ってたけど、もうこれで終わって充分すぎるほど充分だって読み終わって思う。 第二部は何をやるのかなぁ。2019/06/06
まりも
129
八咫烏シリーズ遂に完結。うーむ面白い事は面白かったのだが、思っていた程ではなかったなと。せっかくこれ程に壮大な世界観を創り上げたというのに、そのラストを飾る最終巻がスッキリとしないのは残念。なんだかなぁというのが正直なところである。圧倒的な熱量と迫力に押されて一気に読み終えたが、今も尚釈然としないのはきっとそのせいだろう。とは言え弥栄の烏というタイトルに相応しいラストは非常に良かったし、雪哉も救われたのは何よりだった。第1部で語られなかった事は第2部で明らかになることを期待して続きを待ちたい。2019/05/15
ゴンゾウ@新潮部
121
第一部が完結。前作で山神、八咫烏、猿の世界と人間社会がつながった。同じ物語を山内の出来事として八咫烏の視点で描いている。金烏としての記憶が戻らない若宮。猿の攻撃を防ぐ雪哉。山神は英雄により滅ぶ。一代限りの山神として若宮が新しい世界を作っていく。そして新しく生まれた玉依姫。壮大な物語、新しいシリーズを心待ち。2019/05/21
GM職員
93
本邦中世風ファンタジー・八咫烏シリーズ第6弾にして、第一部完結編。前巻『玉依姫』と表裏一体構成の、八咫烏世界・山内の存亡を賭けた決戦!─と言えば聞こえは良いけど、終始山内を覆う曇天さながらの重苦しい展開。敵を騙し、味方を欺き、自分を偽り、雪哉よ何処へ向かう。傲慢な正義を声高に叫ぶ扇動者は、ろくな死に方をしないんだぞ…。また、山川草木の神性を忘れた私達が及ぼす山内への影響は、さながらファンタージェンに拡がる“無”のよう。もう日本には異界の存在を許容する薄暗がりや境界も、心の余裕も、残っていないのかもなぁ。2019/06/02