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内容説明
「礼が守れぬ者は法も守れない」
今から二三〇〇年も前に、コンプライアンスにつながる考えかたを説いた荀子。「法」の前に「礼」を理解するべき、という「礼治」の考え方を、現代語訳、書き下し、返り点付き原文、やさしい解説、コラムとともに紹介。これ一冊で中国思想「荀子」の入門となる一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
77
角川ソフィア文庫のビギナーズ・クラシックスは吾輩の好きなシリーズで、これまでも何冊かお世話になっている。この本だけで分かった気になってはまずいのだろうが、まったく触れたことのない、それでいて古代中国の枢要な思想家「荀子」を素通りのままでいるのも癪な自分にはありがたいシリーズなのだ。 2023/08/26
ふみあき
74
荀子はいわゆる「性悪説」の人だけど、韓非子ともまた違うんだね。オーソドックスな「徳治」を唱える孟子ら儒家たちと、それと対立する「法治」の韓非子を繋ぐ中間地点にいるのが、よりマイルドな「礼治」の荀子ということらしい。赤ん坊の純真無垢を理想とした老荘とは、もちろん相容れないが、彼らと比べると荀子の主張は実に明晰で、「天人の分」とか極めて合理主義的だ。なんと言うか、一貫して至極まっとうなことを説いている(それゆえに諸子百家のなかではインパクトが薄いのか?)。2025/04/23
うえぽん
47
性悪説で有名な荀子の思想の特色をまとめた入門書。性悪説というと人間には根源的な悪があると誤解されがちだが、荀子は人間には良くない性質があるが学問や礼儀の力で善に向かえると言う。国家統治の原理として礼治を説き、自分の仕事に全力を尽くせとした考えは、令和の世には受けないが、乱世を治める手法としては理解。君子は徳があることが重要で才能の有無は関係ないとしたのは納得感あり。荀子の系譜は、韓非子の法治に引き継がれたが、人間への信頼感は荀子の方が強かったと言うのには、一般的な性悪説のレッテルとのギャップを感じる。2024/06/13
さとうしん
11
篇ごとではなく、性悪説、天人の分、礼治など、トピックごとに読みどころと思想の特色を示すという手法で、構成がよく工夫されている。第二部では『孟子』の性善説や『韓非子』の説く法治との比較、新出資料による再評価も盛り込まれている。荀子の主張は「性悪説」と呼ぶべきなのか、最終的には善に至ると人間の可能性を認めているという点では、孟子とそれほど違いはないのではないかとする点が面白い。2020/02/05
史
10
相変わらずビギナーズクラシックは読む楽しさに溢れています。荀子。徳と法の間にある礼を軸にした思想。それは徳では限界があり、法では管理できない事柄すらも導くもの。諸子百家批評までしてるんだからこれもまた面白いものでありますね。勘違いされてる性悪説(性善説)も「人は手抜きしちゃう簡単に流れるから勉強しようぜ」という学ぶこと努力することの推奨でありまして、ね。隠れがちな思想でどこか報われないけれども、しかし今のご時世でも通じる現実的な理想主義でしょう。全文を読みたくなりますね。2026/11/01
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