望郷太郎(1)

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望郷太郎(1)

  • 著者名:山田芳裕【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 講談社(2019/12発売)
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  • ISBN:9784065179901

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内容説明

大寒波襲来、壊滅的打撃、世界初期化。人工冬眠から500年ぶりに目覚めた舞鶴太郎(まいづるたろう)は、愛する家族も財産も全て失った。絶望の淵から這い上がり、理想の暮らしと生きがいを求めて、祖国「日本」を目指す。ヒトのと文明の歴史をさかのぼるグレートジャーニー。人類よ、これが未来だ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

75
「へうげもの」作者の作品。演歌の世界を思わせる題名と表紙だが、遥か遠い未来の地球を描いたSFものだったりする。異常な寒波を避けるために家族と共にコールドスリープに入った太郎。目覚めた世界は500年後の未来だった。そこは文明がまだ存在してるか分からない世界。それでも故郷の日本を目指して遠く離れた中東から出発した太郎。現代であれば飛行機でひとっ飛びだが、そんなものが無い状態で向かうことの何と気が遠くなることか。著者らしい顔付きのキャラたち。それと同じぐらい一筋縄ではいかない物語を期待して次巻を待つ。2020/01/13

眠る山猫屋

48
またとんでもない漫画が始まった。財閥七代目・舞鶴太郎はイラク東部で天候異常に遭遇、金にあかせて造ったコールドスリーブ装置に家族と避難するが・・・。目覚めたのは五百年後、家族はトラブルで木乃伊化、街には誰もいない。太郎は意を決してシベリア鉄道を目指す。金を最優先と考えて生きてきた太郎の孤独な旅。氷河期が通り過ぎたような気候、動物はいても狩りは出来ず、凍死しかけた太郎を救った遊牧民パルとミト。太郎の知る文化はもはや無い。そして豹!!いや、ビビった!!2019/12/28

トラシショウ。

37
「死んだ妻や子には悪いが・・・今は存分に楽しませてもらう。五感全てを使う・・・煩わしくも圧の無い生活を」。地球全土を襲う局地的な大寒波から逃れる為、イラク支社で働く財閥御曹司の舞鶴太郎は一縷の望みに賭けて妻子と共にコールドスリープに入る。およそひと月程度の筈だったそれは、どういう訳か目覚めると500年が経過、妻と子は機械の電源故障でミイラと化していた。突然の世界の初期化、積み上げた現実が全て崩壊した事に落胆しながらも、太郎は単身遥か彼方の日本を目指す。グレートジャーニーの開幕、かな(以下コメ欄に余談)。2020/01/01

ミエル

28
下まつ毛のおっさんと言えば山田先生。SFか?ディストピアか?結局どっちでもなさそうだけど、舞台がどこでも感覚の差異が丁寧で良かった。いずれにしても、太郎が新しい世界と価値観を理解し自分を馴染ませていく過程が面白い。 2021/04/20

ぐうぐう

24
長く続いた時代漫画『へうげもの』完結後に、山田芳裕が選んだのはSF。SFと言えば、山田ファンには当然、『度胸星』が連想されるはずだ。未完の名作への、これは仇討ち、ひょっとしたら弔いの意味があるのかもしれない。どちらにせよ、『望郷太郎』は『へうげもの』と並ぶ傑作と呼ばれる作品になるだろう。そんな予感しかしない、山田芳裕渾身の新作のはじまりだ。2020/01/11

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