望郷太郎(2)

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望郷太郎(2)

  • 著者名:山田芳裕【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 講談社(2020/05発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065189658

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内容説明

【無料試し読み閲覧期間2024/4/15~2024/4/28】
大寒波襲来、壊滅的打撃、世界初期化。人工冬眠から五百年ぶりに目覚めた舞鶴太郎(まいづるたろう)は、愛する家族も財産も全て失った。絶望の淵から這い上がり、理想の暮らしと生きがいを求めて、祖国「日本」を目指す。ヒトのと文明の歴史をさかのぼるグレートジャーニー。人類よ、これが未来だ!

エンリルとの壮絶な戦いでミトを失い、パルの帰郷に従うことになった太郎。凍える大地で叔父一家は生きていた。招かれざる客でありながら、村の存亡をかけた「大祭り」に巻き込まれる。未知なる原始の習俗が太郎の運命をもてあそぶ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

74
2巻目に入って展開が大きく変化し、ますます先が気になるものに。地球が大寒波に襲われて500年、文明がリセットされた世界を描いたSF。SFとは思えないタイトルだが、中身は未知の世界と古めかしい世界が合わさったようなものが描かれていて面白い。今回描かれるのはヒトの社会。極めて原始的だが、その中で合理性を追求していったらああなってしまうのかも。倫理の違いはあるがヒトの根本は変わらない。にしても太郎の追い詰められた時の対応力が見事。そして倫理が残る太郎はこの世界をどう生きていくのか。次巻も楽しみ。2020/06/07

眠る山猫屋

53
経済と戦争は社会の発展に必要な起爆剤なのか?500年後の世界、イラクから日本へ向けて旅する舞鶴太郎だったが…。経済の基盤から叩き直されるような体験。小さな集団どうしの対立は、更なる大集団との確執に起因していた。現代人それもエリートビジネスマンとして生きてきた太郎は戦争断固拒否。だが状況は否応なしに進む。奴隷仲間を見捨てられなかった太郎の逃走劇は成功するのか?それにしても舞鶴太郎、織田有楽斎に似てませんか『へうげもの』の。有楽斎は戦国の世を生き延びたけれど舞鶴太郎は生きて故郷にたどり着けるのだろうか。2020/05/28

ミエル

32
1巻よりもさらに面白くなってきた!ずっとエンリルと祭りしてたらどうしようかと思ってたけど、これは好きな展開。今回たどり着いた村では、狩猟遊民生活から古代中世ヨーロッパレベルにまで発展、農耕を基盤に文字や天文知識も活用した生活様式まで時代が進む、いや戻る。出会った彼らに500年前の価値観を少しずつ刷り込む上手さ、やっぱ元社長。今のトレンド、全世界で取り組めって言うエシカルやサステイナブル推しと被る。文化も価値観も違う中での共通認識ってどれだけ理解と浸透が進むものなの?たぶん浸透せずに流れると思うんだけど。2021/04/24

トラシショウ。

27
「不思議だ・・・首をくくろうとした時もそうだったが・・・死のうとすると、逆に生きたい気持ちが強まる・・・」。ミトとの別れを経て、パルと共にその叔父が村長を務める西の村へ到着した太郎。一見安定しているかに見えた村の光景は、中の村との「大祭り」と言う名の経済戦争により一変する。ひとまずこれを自らの血で収めた太郎は、この争いですらその背後にそびえる東の村の掌中に過ぎぬ事を知り、単身東の村へと入るが。もしも原始と言う名の暴力に呆気なく蹂躙されてしまうと言うなら、文化や文明の進歩は何だったのか(以下コメ欄に余談)。2020/06/04

ぐうぐう

20
大寒波を経た、500年後の未来。そこは文明が崩壊した、原始の地球。未開の村は、シンプルな生活ではあるが、同時に野蛮でもある。物や人を差し出し、時には命も投げ出す。そんな野蛮な行為に、しかし太郎は、企業人だった頃の非道な生き方を思い出し、重ねてしまう。ただただ、もう一度、故郷である日本を見たいという想いが、人の欲に絡め取られる。500年経っても、なお。2020/05/23

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