新潮文庫<br> 陋巷に在り 〈12(聖の巻)〉

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新潮文庫
陋巷に在り 〈12(聖の巻)〉

  • 著者名:酒見賢一
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 新潮社(2014/07発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101281247

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内容説明

孔子が魯の政権安定のために計画した三都毀壊の最終策、成城破壊は成兵の激しい抵抗にあい、一進一退の状況に陥る。城宰の公斂處父が孔子を攪乱するため、その故郷・尼丘に派遣した成兵たち。そのまえには顔儒たちが立ちはだかる。そして、尼山の神に受け入れられた子蓉は、その祠の前で最期の舞を踊りながら、邑に突入した成兵たちを次々と倒していく……。愛別離苦の第十二巻。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Norico

18
尼丘の危機にあんなに孔子が同様するとは思わなくて、意外でした。なんだかんだで最後まで付き合ってくれそうな医ゲイが好き。いよいよ少正卯が復活してきたし、残す1巻が楽しみ!2017/05/13

きいち

13
これまでの物語が、使命を担ったふたり、子蓉と顔回の壮大なラブストーリーであったようにも思える巻頭の滅びの場面に「じわ」が走る。しかし物語はそれで終わらない。孔子と顔回のやりとりを経て、物語が、孔子の受けた使命を、<儒>を普遍的な思想にすること、というふうに解釈していっているように思う。酒見が物語を書き継いでいく過程で、物語が起こしたこと。長さには価値があるのだと思った。2013/04/11

もえたく

12
政治家孔子と異能者として支える愛弟子顔回を描く異色の中国歴史小説の第12巻。孔子の故郷での顔儒の太長老vs悪悦、妖女子蓉vs悪悦の闘い。満を持して顔回の登場「常に正しく礼をもって正面からすれば何事も適する」痺れるほどカッコ良い。孔子の成城攻略は結局、モヤモヤしたまま終結。いよいよ次の巻で完結。2020/05/23

きさらぎ

4
尼丘滅ぶ。舞う子蓉、顔回との愛。顔回の毅さと激情、尼丘と運命を共にする長老たち。非常に映画的というか、映像がありありと目に浮かぶ描写が素晴らしい。古い儒の命脈が突然に断ち切られ、顔回と孔子はその喪失の驚愕と苦痛を抱え、それでも命を受け容れ進む他はない。そして後半は政治家たる孔子と魯国を描く。「気付け!處父っ」處父と景伯の魂のぶつかり合いに涙してしまった。魯国への忠、孟家への忠、そして成人への誠。真っ当すぎる2人の知己が互いの心情を知り尽くした上で干戈を交える悲壮と悲惨があまりにも痛ましい。2018/09/27

ゆうげん

4
多くの人が死に虚しい戦いが起きた。顔氏の滅亡も、成城での戦いも虚脱感が残る。次はいよいよ最終巻。どんな結末になるんだろう。 2011/01/21

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