内容説明
孔子に対抗して塾をかまえ、急速に勢力を拡大していく謎の人物、少正卯。その屋敷に住む妖艶な美女、子蓉は恐るべき性魔術・媚術の使い手だった。練達の儒者である子路をはじめ、孔子の弟子が次々と子蓉の術の虜となり、ついに魔の手は顔回へと及んだ。透徹した精神と類稀な呪術を備えた顔回さえも、子蓉の掌中に落ちてしまうのか? いよいよ佳境に突入する大河娯楽巨編、第三巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Norico
19
止まらず一気読み。妤は、顔回に出会って異能が生じてきたのか、元々そういう気質があるから顔回に惹かれたのか。子蓉の復讐はこわそう。でも今回は穆に尽きます。かっこよくて切ない。2017/05/07
きいち
11
子蓉VS顔回、そしてVS顔穆。あらためて、子蓉、イイなあ。現実に目の前にいたら自分なぞ確実に一瞬でやられてしまうのだな、と感じながら読ませてくれるので、そのぶん顔回の主人公ぶりが痛快。子蓉のもとから出てきてからの悪桀のあしらいぶりなんて特に。/灰や小豆の威力、竈神の祀り、人型など道具立ても充実してきた。/子蓉の力で顔穆から引き出された徴在もまたいい女。確かに子蓉に似てるけど、こちらは産むひととなるのだな。楽しみだ。2013/02/11
きさらぎ
4
がっつりオトコとオンナの巻(笑)子蓉と顔回、顔穆それぞれの心の動きが丁寧に描かれる。髪護のお陰もあるが正気に戻った顔回が結構ひどい。いや顔回がひどいというよりも、不感症の男を前に地団駄を踏んでいるような子蓉が切ないんだろうな。女が女になることがどれほど素晴らしいか、という子蓉の言葉が沁みる。穆の追憶と、矜恃と使命感は読み応えがあった。巫としての天性の能力の開花に術や礼といった形が全く追いつかない妤と顔回の会話は相変わらずどこかのどかで笑ってしまう。妤の事で慌てたり励まされたりする顔回は人間的でとてもいい。2018/08/27
りてん
4
今回、孔子の前に立ちはだかるのは、少正卯の一党。 中でも子蓉の媚術の威力が凄まじい。顔氏屈指の使い手、顔穆の心の奥底に捨て去ったはずの「勿体ない痛み」まで呼び覚まし、そして蹂躙する。 物語は子蓉の登場で一気に艶っぽくなるのだ。(*^^*) 2012/09/05
のんたん
3
何を考え何を目的としているのかがさっぱりわからない少正卯。子蓉は段々パワーアップしていき、進むごとに恐ろしくなってしまうほど。こんな輩を相手に、孔子や顔回は太刀打ちできるのか、はらはらドキドキさせられて、読む手が止まらなくなる。2015/06/14
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