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内容説明
見開かれた目、きつく結んだ唇。歌舞伎役者たちの魅力を描いた絵師、東洲斎写楽。「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」をはじめとする役者の表情を切り取った大首絵。躍動感あふれる役者の全身像や、相撲絵や武者絵。天才絵師として形容される写楽を、当時の浮世絵出版の流れや、北斎や歌麿などの同時代の絵師との比較、版元・蔦屋重三郎との関係など、幅広い視点で見つめ直し、次世代への影響や最新の研究についても解説する決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫
2
2025年、最初の読了本であります。大河ドラマ『べらぼう』の終盤の山場(の予定)ということでおそらく出版された東洲斎写楽の予習本。写楽の最新研究はどうなってんの?……と勉強するつもりで購入したものの、初めて写楽に接する読者向けに基本的な知識と作品の解説を穏やかに紹介した入門書でした。写楽の正体に関する話題は2ページと4行ぐらい。当たり障りのない内容ですが、写楽を特別な存在として扱わず、役者絵の流行の中で写楽の登場を解釈し、等身大の一人の浮世絵師として写楽を論じようとする姿勢は最近の傾向でしょうか。星4つ。2025/01/01