内容説明
首無し死体、ろくろっ首、首がらみの事件が江戸を襲う
始めは深川、次に神田の床屋で身元不明の首無し遺体が発見された。
どちらも床屋のあるじは行方が知れず、江戸の瓦版屋は大騒ぎ。
続いて霊岸島の海産物問屋でろくろっ首騒動が。
「しばらく首がらみの事件が続く」。南町奉行・根岸肥前守の勘は的中し、
女の首と狸の胴体が見つかって――。かつて「銕蔵(てつぞう)」と言う名で
無頼な暮らしをしていた根岸とどうやら因縁があるらしい。
江戸を襲う怪異「首騒動」の謎に、根岸と仲間たちが挑む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
46
ろくろ首の謎はアッサリでしたが、首無し死体の謎は興味深く読めました。2023/12/21
ひさか
25
2023年5月文春文庫刊。書き下ろし。陰惨で気味の悪い事件が多い南町奉行シリーズ6作目。根岸肥前守の謎解きというか、解決があざやか。ラストの女郎蜘蛛の刺青を背負ったまさゑのシーンが映える。2023/06/19
Kira
24
図書館本。シリーズ第六弾。首なし遺体にろくろ首、女の首に狸の胴体という、江戸の首騒動が描かれる。探索をするのはおなじみのメンバーたちだが、坂巻弥三郎が名前だけ出てきて懐かしかった。坂巻にも、また登場してもらいたい。2023/07/18
Kira
19
電子版で再読。江戸の首騒動が描かれる。遺体が首なしという猟奇殺人事件も解決したが、後味のよくない結末だったかな。ややのできた妻を気遣う椀田の優しさが救いだった。2025/07/07
イシカミハサミ
15
あやかしがタイトルに冠されたシリーズとしては、 原点回帰的な1冊。 ろくろ首の噂を起点に、 首にまつわる異変が続いていく。 その先にある大きな悪意と根岸肥前守の過去とのつながり。2024/03/12