内容説明
紺屋町で道の真ん中に落ちていた腕の持ち主は?
江戸名物の大風の夜、道に落ちていた毛むくじゃらの腕。しかし近くの番屋に預けられた途端、大音響と共に消える。一方、柳橋近くの一軒家で隠居が何者かにめった切りにされ殺された。かまいたちが現れた、との噂は本当か? また、隠居の残した「酒呑童子に殺される」の意味とは? 南町奉行・根岸肥前守と仲間たちが謎に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
52
いくつかの怪事件を探っていたら、それらが繫って一件落着。いつもながら一気読みできる楽しい作品でした2024/09/28
ひさか
31
2024年4月文春文庫刊。書き下ろし。シリーズ9作目。序章:落ちていた片腕、終章:酒呑童子参上、に4つの連作短編、妖怪かまいたち、犬の用心棒、妖怪出前小僧、溶けていく人、を収録。4つの事件を解決し、ラストで酒呑童子事件を解決するという、いつもの定番パターンでそれなりに面白い。2024/06/22
Kira
25
電子書籍。江戸の町で怪事件が立て続けに起こる。落ちていた腕は渡辺綱が切り落とした鬼の腕を連想させる。女や犬がいきなり溶けたり、妖怪出前小僧と呼ばれる子供が夜中にそば(なぜかきつねそば)を出前してきたりと、根岸の周りは例によってにぎやか。宮尾が久しぶりに手裏剣の腕前を披露してくれて、読むのが楽しかった。2024/10/29
一五
12
ややこしいのの次は、風野さんで。蕎麦を持ってくる 妖怪出前小僧 かわいい 蕎麦も美味しいようだし。2024/07/07
イシカミハサミ
12
1冊の中で話があっちこっちするのは、 ひとつこのシリーズの特徴だけれど、 シリーズの中でこれだけ話が戻った感じがするのは初めてかも。 このシリーズに関しては続いてくれればそれでいいから、 別に文句など何もなくてむしろありがたいけれど。 シリーズ1冊目にでも置けそうなくらい 明快なストーリーでした。2024/05/25