内容説明
佃煮屋田澤屋の隠居・おふなの食が、このところ極端に細っているという。おふなは齢八十三。梅とんぼ(漁師)の女房だったが、糟喰(酒飲み)の亭主に頼ることなく佃煮作りで身を起こし、一代で店の基礎を築いた。不遇の時代を経て、息子夫婦と共に暮らすいま、思い残すことはないと言う。そんな彼女のお見舞いに立場茶屋おりきでは、松茸ご飯、八幡巻、栗と銀杏の蜜煮などを詰めた特製の竹籠弁当を届けることに……。立場茶屋おりきに集うそれぞれの人生模様を、滋味豊かに描き切る傑作人情時代小説、シリーズ第十六弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
60
立場茶屋おりき「凛として」16巻。今までのおりきに変わる人物が次々と登場してくるね、子供たち成長、家族の成長、人としての成長又老いる人、なくなる人たち等々、人生の縮図として感ずるかな、温かくほんわかとして、目頭が熱くなる良い物語です。2014/07/08
Walhalla
40
『立場茶屋おりき』シリーズの16作目です。今作では、ついに女将おりきさんの平手が炸裂しました。立場茶屋で働く人々や、あすなろ園の園児など、いつも家族として接する女将おりきさんですが、「子を持てば七十五度泣く」の言葉がとても良く表れていましたね。さて、作品中にもありましたが、11月の和風月名は一般的には『霜月』とされていますが、他にも『雪待月』や『雪見月』とも言われるそうですね。この作品は、美しい日本語に出会える事が多々あって、もっともっと勉強したいと思わせてくれます。2020/08/06
はにこ
33
三婆の会、残念だなぁ。高齢者だからねぇ、仕方ないんだけど。百世の旦那はもうおかしくなってたのかな。おりきのメンバーに支えてもらいたいね。何より、おみのの兄、才造が苦手だわ。。あのままじゃおりきの危惧が当たりそうだったよね。また迷惑かけなきゃ良いけど。。おりきの気が休まる時が無いねぇ。幾千代との支え合う友情にはほっこり。2021/10/06
ドナルド@灯れ松明の火
17
今度は御近所田澤屋の辛酸を舐めたが漸く幸せな老後を過ごしていたおふなが亡くなった。毎巻人が亡くなっていく。これほど次々と人が亡くなっていく時代小説は初めてだ。2020/09/27
ケイプ
14
おりきシリーズの第十六弾。長いですね、おりきシリーズ。『人というものは好意を持って接してやると必ずや相手も自分のことを好きになってくれる。逆に相手を嫌いだと思えば、必ず向こうも自分のことを嫌っているものなんだ。』 とめ婆さんのこの言葉、自分に言われているようでした。長台詞はいつもの事だけど、回想するシーンでまた1ページ近い台詞を繰り返し読むのは、ん?って感じです。2015/03/14
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