中公文庫<br> 日本文学史 近代・現代篇五

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中公文庫
日本文学史 近代・現代篇五

  • ISBN:9784122056220

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内容説明

日本文学の一大特色、私小説と戦時下における戦争文学。つづく戦後は、太宰治、織田作之助、坂口安吾、石川淳ら、無頼派と呼ばれた作家たちの活躍を見る。

私小説/戦争文学/太宰治と無頼派

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒロミ

24
ドナルドキーン先生のライフワーク日本文学史の近代現代編。私小説、戦争文学、太宰治と無頼派について論じておられる書。私小説は知らない作家が多数だったが読んでいて鬱々とした。戦争文学は更に気が滅入る項目だった。無頼派についてはキーン先生は評価がからい。王朝文学の批評と比べるとシビアで失礼ながらキーン先生ほどの知性を持ってしても「やはり外国人…」という点が気になった。しかし日本人とは違う立脚点で文学史を論じるのが本シリーズの目指すところだと思うので、外から見た日本文学に興味をお持ちの方には一読をお勧めする。2015/05/27

金吾

23
私小説、戦争文学と余り知らない分野ですので、知らない作家だらけですが、面白かったです。2024/05/25

佐島楓

14
私小説・戦争文学・太宰治と無頼派。表紙が太宰の写真。太宰作品を読んでこの世界に決定的に引きずり込まれたので、太宰には思い入れがとてもある。でもこうして評論を客観的に読んでみると、生活破綻者としか言えず、哀しい(いや、わかっていたけれどね・・・)。わかっていても、こう、ひきつけられるのはなんなのだろう。私は結局、そういう謎を解きたくて、そういう作家にひとりでも多く出会いたくて本を読んでいるのだろう。2012/04/09

みんさね 

4
この巻は一番気が滅入るけど、一番惹かれる巻でした。私小説、戦争文学、太宰と無頼派。多感な頃には衝撃を以て乱読したけど、今にして思えば、若気の至りと言うか、気の迷いと言うか。我が糧にはなってるのかしら。さて、次巻はお待ちかねの三島だぁ!2012/04/25

ken

3
戦中、作家の多くは戦況を報告するだけの「報告文学」や軍部に迎合した「国策文学」に堕した。それらは史料的には価値があるのだろうが、時代を超えて読み継がれる価値はないだろう。そんな中でやはり瞠目すべきは、戦中戦後に権威やイデオロギーとは無縁だった連中、太宰や安吾を筆頭とする無頼派だ。太宰の作品には弱者の叫びが美しく描かれ、安吾の作品には権威に媚びない反骨が豪快に描かれる。どちらも時代を超えて読者から支持される作品なのは今さら言うまでもない。無頼派の中でも黙殺されるオダサクは作品よりも彼の生き方そのものが魅力。2018/06/21

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