中公文庫<br> 日本文学史 近代・現代篇四

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中公文庫
日本文学史 近代・現代篇四

  • ISBN:9784122055964

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内容説明

西洋文学の影響下、モダニズムが開花した。佐藤春夫、横光利一、伊藤整、堀辰雄、そして、虚無のなかに美を見つめた川端康成。そして時代は転向文学を生む。

モダニズムと外国の影響/川端康成/転向文学

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

17
モダニズムと外国の影響・川端康成・転向文学。転向文学には思いが至らなかった(プロレタリア文学からの転向)ので勉強になりました。堀辰雄や川端康成についても、それぞれの小説は読んでいるけどまとまった評論は未読だったので資料的価値があると思いました。2012/04/08

ken

3
1920年頃は革命の手段としてのプロレタリア文学とそのアンチとして芸術性を追究するモダニズム文学が登場する。この文学思潮は戦後の荒正人と中野重治との「政治と文学」論争へと繋がるもので、文学は「手段か目的か」と換言できる。また、プロレタリア作家が激しい拷問の果てに信条を捨て、その悔恨を作品へと昇華する「転向文学」が興味深い。そこには遠藤周作の「沈黙」のような激しい内面の葛藤が描かれているのだろうか。もっとも彼らは戦後間もなく左翼思想へと再び転向する強かな面を持っており、その転向も形式的と言えるかもしれないが2018/03/22

はなひ堂

2
転向文学という形があったのですね。中野重治や林房雄など、名前しか知らなかった彼らの詳細(?)がわかり、非常にためになる。気になるのは大正に入ってダダイズムという言葉が何度も出てきたのに、それらにはあまり触れずに話が進んでいった点。次巻以降では昭和初期の詩人の流れを何卒。2017/02/12

みんさね 

2
恥ずかしながら知らない作家がたくさん。川端先生の作品にまとまりの無さを感じていたのは、強ち間違いじゃなかった。で、『眠れる美女』『片腕』が密かにいいと思っていたのも、強ち間違いじゃなかった。2012/04/22

Naoto Ono

0
第4巻は川端康成がメイン。川端さんは大好きなので、ドナルドさんも悪いこと書いてなくて良かった。川端さんは、長編の構成をあまりうまく意識しておらず、連載ものでもそれが独立して楽しめるように文章をすごく意識していたそうな。短編集の『掌の小説』は正にそんな川端さんの良さが詰め込まれてそうなので読んでみたい。2014/06/17

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