内容説明
引きつづき老中・本多出雲守の下屋敷で、徳川の若君の身代わりをしている八巻卯之吉。それでそっくりな若君は何をしているかというと卯之吉の代わりに“凄腕同心”に。――若君を狙う者がまたいつ襲ってくるかもしれぬ。「上様は抜け穴を掘れと仰せじゃ」。富士島ノ局が下屋敷の下に穴を掘るよう伝えるが、これは実は地下から屋敷を爆破しようという恐るべき計画だった。若君、いや卯之吉が危ない!! 大好評シリーズ、面白さ驀進中!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
57
将軍家のお世継ぎ影武者騒動を軸にして単発の事件が繰り広げられていくところをみると、どうやらほんとうにドラマに合わせた筋立てのようだ。お世継ぎの若君様は命を狙われる立場でありながら、同心として事件に関わったり、その影武者の卯之吉が知らずと事件を解決したり、双方が程よく絡んで面白いが、前作もそうだが影武者の筈の卯之吉がひょいひょいと屋敷を抜け出せてしまうのはドラマならではのご愛嬌、といったところだろうか(笑)、それにしても、影武者の卯之吉と同心の若君様に同時に使える銀八の苦労は並大抵でないことは確かである。2023/02/14
yamatoshiuruhashi
49
シリーズ24巻めにして初の短編集3話形式。そしていつもの馬鹿馬鹿しい調子良さの他に登場人物のそれぞれの過去に伴う少し沈鬱な雰囲気をまとった話ばかり。なるほど表題通りである。若君様は未だ本多屋敷に戻らず同心暮らしで張り切り、卯之吉は若君の替え玉と医者であり探偵である役回りを果たしていく。卯之吉、なかなか名探偵ではないか。それぞれの短編の事件、一つ一つは解決するのだが、その黒幕はそのままで大団円はまだ先のようだ。2023/09/28
はにこ
38
相変わらず狙われ続ける若君。若君は武芸が優れているけど推理はやっぱり卯之吉の方が何枚も上手だねぇ。偽金騒動は未だに解決せず。弥五郎さんの悲しい過去。由利ノ丞のことを好きなところを告白する弥五郎。これからも弥五郎の光となってあげてほしい。2022/01/12
ルチル
24
意外にも水谷弥五郎の過去でしんみり。そして偽小判のせいで下がった貨幣価値と江戸の経済はまだ戻らず、まだ次巻へ続くようだ。本筋とは関係ないけど荒海の親分の「若様野郎」という呼び方、若様を褒めてるんだかけなしてるんだか判らなくてゲラゲラ笑いました(けなしてます)。★42023/06/27
Makoto Yamamoto
24
精巧にできた偽小判の流通で、江戸の景気は底を這うようで上昇の気配は見えない。 そんな中、将軍の弟幸千代と瓜二つの卯之吉。 影武者というより入れ替わってしまったのが、前作。 今回は周りの同心、幸千代、弥五郎が中心で卯之助は「動く骸」でらしさをみせたが、全体として今少し。 次巻での卯之助の活躍を期待。 このままではシリーズへの興味を失ってしまいそう。2021/07/01
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