内容説明
森博嗣は理屈っぽいというが本当か。真剣に遊び、超人的に書く人気作家が綴る、日々の小さな出来事。ふとした観察、考察を味わううちに、世界が違って見えてくる。家にやって来た仔犬のこと、若き日の思い出から、「知識」と「教養」の違い、「モーメント」という概念についてまで。好評エッセィ・シリーズ第7弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
57
情より理を優先するという森さんのスタンスが、受け入れられるかどうかで好みが決まるシリーズ。本作は私にとっては、共感できる内容だったな。森博嗣ファンではないと思っているけれど、新作が出たら買ってしまうというのは、どういうトリック? マジック?2018/12/15
Y2K☮
34
年末恒例のエッセイ集。モリマガジン2を読んだ時も思ったが、もう100にこだわる必要無いのでは? たとえば30~50にしてその分内容を掘り下げるとか。着眼点はさすが。でも悪く云うとワイドショーのコメンテーターみたいにインスタントなのだ。あと「あれ? これ盛ってない?」と感じる幾つかの極論を虚構で飯を食う小説家だからという理由で正当化できるものだろうか? 勿論全て本当のことを書く必要なんて無いし、局面やテーマに合わせて解釈の角度が変わるのも分かる。だからこそもう少し丁寧にと思うのだ。来年はどうしようかな。 2018/12/25
ソラ
27
毎回のことだけど、気づきとかスルーしていたことにも意識が向くということで森博嗣のエッセイはいいなと思う。2019/01/26
akira
27
クリームシリーズ第7弾。 年末恒例の一冊。もう何冊目かわからないくらいに恒例なので自分の本棚でシリーズを見返してきた。毎回のごとく、知ってる話もあり知らない話もある。だが200冊近くも読んでる作家さんの文章は、読んでいて嬉しいのである。 印象に残るセリフがある。森作品の場合は思考・言葉・リズムが絶妙にマッチして心を掴んでくる。今回は解説のばななさんの言葉が印象的。親しみの中にも氏のセンスが感じられて心地よかった。 「ピロチくんとオレ」2018/12/15
えいなえいな
20
2018年の9月あたりは非常に忙しくてすっかり読み忘れておりました。毎年9月に出版されているのに自分的に今ひとつ定着しないのは難解なタイトルのおかげでしょうか。毎年新鮮な感じで読むことができます。年齢を重ねて文章の鋭さは減りましたが深みは出てきた感じですね。今回は特に巻末の吉本ばななさんの短編が良かったです。2019/05/03