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内容説明
15世紀、中央ヨーロッパで巻き起こるフス派軍vs十字軍の熾烈な宗教戦争。指揮官ヤン・ジシュカの知略により再び十字軍を退けたフス派軍だったが、様々な人物の思惑が対立し、フス派は分裂してしまう。泥沼化する内紛に巻き込まれた少女兵シャールカは、予期せぬ幸福を手にするが、過酷な選択を迫られることに――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T.Y.
11
フス派の内部分裂からボヘミアの内戦が始まる。そんな中でボヘミア王冠を巡る戦いが勃発、シャールカはドイツ騎士団の黒騎士ヴィルヘルムに攫われる。拷問を受け処刑が迫る中で生き延びるため、しかし同時に確かな想いを持って子供を懐胎するシャールカ。ヨハンとのフラグも随分昔のことだがここに来て回収とは、長いスパンで各キャラの動きが嵌る構成は見事。天使のような優しさと、子供のため戦う力を求める意志を見せるシャールカ。やはりフス派の再統一には彼女が必須だったか。国境封鎖する十字軍との本格対決になるであろう次巻も楽しみ。2017/05/17
イーダ
10
絵柄と裏腹なハードな内容は相変わらず。戦争の悲惨さを痛いほど伝えてくれます。そんな中でもわずかな光も見えてきました。フス派の行く末は暗いモノですが、シャールカの未来はどうなっていくのでしょうか?2017/05/16
SEGA
8
聖母子みたいな表紙に、もしや⁈と思ったら‥受胎告知と言えばガブリエル、天使として働く彼女の姿を見られて嬉しかったです。愛と和解の巻と言えなくもないけれど、油断しないで次巻を待ちます。2017/05/21
タク
6
幸せな時間は数ページで終わってしまった。2017/05/17
ahura_mt
6
宗教戦争だし、内乱や拷問なんかもあって物凄く重い内容なんだけど、妙に軽い読感なのが特徴。生と死が近い時代、悲惨の中にも喜びを見いだす強かで逞しい命。命を生み出す女性というのは特にそういうものなのかもしれない。2017/05/16