内容説明
君は世の中が間違っていると思ったことはあるかい? もし不満があるなら君は反逆しなければならない。だが気をつけなきゃならないのは、君の行動でとても迷惑する人が出ることと、このぼく、ブギーポップに殺されてしまうかも知れないってことだ――統和機構内部の勢力争いに巻き込まれてしまった織機綺と谷口正樹。若い恋人たちに科せられた試練は、自分自身をも裏切るいびつな心の影と直面することだった。お互いのためと考えながらも、決断できない弱い精神が二人を苦しめる。その中で浮かび上がってくるのは、かつて世界を滅ぼしかけた危険な呪いと、己を見失った人々の混乱した焦燥――思考に潜むオルタナティヴ・エゴという罠から、綺たちは脱出して正しい道を見出すことができるだろうか……?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
47
織機綺と谷口正樹。長い物語の初期から登場していた恋人たちの物語にも進展が。初っぱなの、ブギーポップとクワガタくんの会話からして良い。クワガタくん、是非とも生き延びて欲しいキャラクターです。物語は織機綺の隠された価値を巡る、ふたつの合成人間チームの死闘に巻き込まれた恋人たちの脱出劇。バラバラにも見えてお互いを信じ切ってるんだよね、このカップルは。ふたりの関係は、結局のところ、オルタナティブエゴとは真逆。2017/11/21
眠る山猫屋
41
再読。またかよ~って思ってしまう、綺と正樹の受難。しかし今回はちょっと違った。不幸な恋人たちを巡る統和機構の内紛に、キュートなキャラクターたちが絡んで・・・。メローイエローもラストに登場、ブギーポップにからかわれているクワガタも素敵。統和機構が明らかにガタガタに劣化しているので、はやくあの〝博士〟に建て直してもらわないとね。2019/08/07
ネムコ
37
今回はブギーポップが何気に多めに出てきて嬉しかった。「あんた、あんだけっぽっちしか出てないのに主人公の出演料って図々しすぎない?」とかクレームがついたのかな(笑)。今回は綾と正樹の二人が中心。凪グループが統和機構内で高い地位を獲得しつつある。乗っ取りも夢じゃない。頑張れ!(笑)2016/04/15
exsoy
34
綺が「初めて」「自分の意志で」何かを決めた、ただそれだけのお話だったのだろう。2016/10/20
水無月冬弥
28
上遠野浩平先生の #ラノベ うおおお、久しぶりにブギーポップがいっぱいでている! メインキャラも正樹&綾というなんだかよくわからないけど、凄く因縁が絡んでいるキャラだけに面白かった。おかげでまわりの合成人間がどんどん死んでいくことに。いやあ、それもブギーらしいんですけどね。しかし、このカップルどうなるんだろう? 2016/03/28
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