勝者の混迷──ローマ人の物語[電子版]III

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勝者の混迷──ローマ人の物語[電子版]III

  • 著者名:塩野七生【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 新潮社(2015/05発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103096122

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内容説明

カルタゴを滅亡させ、地中海の覇者となったローマ人。しかしローマには停滞と内乱の世紀が訪れる。敵は自らの内にあり――。護民官となって既得権階層の代表であった元老院と対決したティベリウスとガイウスのグラックス兄弟。国政改革に着手したガイウス・マリウスとルキウス・コルネリウス・スッラ。岐路を迎えるローマ帝国の行く末を案じた改革者たちの物語。 ※当電子版は単行本第III巻(新潮文庫第6、7巻)と同じ内容です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

36
カルタゴを破り同盟関係を結ぶ事により、ローマは地中海全域を掌中に収める。パックスロマーナの基礎が出来たところと言った感じか。この巻は動きが小さく面白みが少ない。外敵との対立もあったが、この巻ではドメスティックな事柄を中心に進む。次巻へ。2017/11/10

夜間飛行

33
地中海の覇者となったローマでは上層部が固定化し、貧富の差が広がる。市民を活性化しようとしたグラックス兄弟は狡猾な元老院につぶされる。政治的に頓挫したその策が、しかしマリウスによる軍制改革では推進される。やがて同盟諸都市の市民権参入を巡る争いが泥沼化し、保守派も改革派も私利と憎悪にまみれ走り始める。マリウスが保守派を虐殺したかと思えば、逆襲したスッラによる粛清の嵐が吹き荒れる。ローマ人同士が殺し合いをするなんて、誰が予想しただろうか。政治とはこんな風に制御不能になってしまうものかと、つくづく考えさせられた。2013/07/03

キムチ27

32
表題通りのまさに混迷のローマ。だが塩野氏の手になると明瞭に流れがつかめだれることなく楽しめた。BC末期のローマ・・ころころ統治者が変わって行く中でマリウス、スッラの時期が面白かった。過度な劣等感に凝り固まったマリウス・・統治能力の衰えた元老院と強大化した護民官こそローマの混迷の原因と浮き上がって行く。スッラは『革袋を修理すれば』新たな酒を注いでローマが復活できると思っていたが・・。後を引き継ぐポンペイウス、クラッスス。前者は確かに偉大な人であったが「一人の人物に」はなれなかった。2014/01/09

ロビン

22
第三巻は、拡大するローマに対応できるよう共同体の仕組みを抜本的に改革しようとした護民官グラックス兄弟から、軍制改革を行い徴兵制から志願兵制に変えたマリウス、綻び始めていたローマ共和制を繕うために任期無制限の独裁官となったスッラ、そしてオリエントを平定した連戦連勝の武将ポンペイウスの物語。高貴で裕福な家に生まれながら、そうでない人たちの権利を守ろうとして殺されたグラックス兄弟の悲劇…兄弟の無私で命を惜しまない姿には感動させられた。また、スッラが利己的な独裁者でなかったことは意外であった。学ぶこと多し。2022/02/27

fu

22
1、2巻に比べればページ数が少なかったので、3巻は割合さっと読めた。ローマの内紛。ローマの同盟者による反乱や、オリエントの国の反乱制圧。しだいに都市国家ローマから世界国家ローマへ遷り変ってゆく。2015/01/17

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