- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
古代末期という激動の時代に,貴族世界にとどまらない開かれた精神がとらえた,日本への仏法渡来と伝播の物語。インド・中国・日本の貴賎老若男女が,生々しいエネルギーにあふれて登場する。原本とは巻の順序が異なり,第7巻は,巻第一・巻第二(天竺)。巻末に天竺部・固有名詞解説,および天竺部全体に関する解説を付す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
原本では冒頭に置かれる一・二(天竺)巻を収めた本巻は、釈迦の降臨から成長と婚姻後の四門出遊、さらに修行と悟りを経て、舎衛城(祇園精舎がある)で仏法を布教するまでを描く。波斯匿王(コーサラ国王)や給孤独長者(スダッタ)ら舎衛城指導層富裕層への説法を含む。平易に現代語訳された本書だが、確認すると原文もそのようである。末法を生きた編纂者には、衰退する貴族階級の宗教としての仏法から天竺以来の仏法そのものを取り出しつつ記録する意図でもあったのだろうか、と想像するほど、天竺での仏法誕生から興隆までが簡潔に記述される。2022/11/01
小心
1
岩波文庫の「今昔物語集 天竺・震旦部」は飛ばされている話があるので東洋文庫の「今昔物語集」の7・8巻を購入。古文かと思ったら現代文だったので読みやすかった。若いころ図書館で東洋文庫の棚を眺めて「どういう人が読むのかな」と思ってたけれど、 自分が読むようになるとはね。2019/09/02